ギター用チューナーの種類とそれぞれの特徴

色々な種類のチューナー道具・周辺機材

ギターの音合わせ(調律)に使うチューナーにはたくさんの種類や機能があります。

基本的には1つ好きなタイプのものを持っていれば十分ですが、ライブやスタジオ練習などをする場合は目的に合わせて使い分けられると便利な場面も。

とくに「1種類だけ買って済ませたい」という方は、これからどんなふうにギターと接するのかを想像しながら選ぶと後悔が少ないかもしれません。

今回はそんなチューナーの種類や特徴について、オーソドックスなものから順にご紹介します。

※ギターのチューニング方法そのものについては「ギターのチューニング方法 |音を合わせよう」という記事をご覧ください。

1.クリップチューナー

クリップチューナー

チューナーの中でも最も手軽で広く使われているのがこのクリップチューナー。
ギターのヘッド部分に挟んで電源を入れるだけでチューニングができます。

ギターから伝わる「振動」を使って音を判断してくれるので少しくらい周りがうるさくても平気ですが、スタジオやライブ中など周りの音が大きすぎるとギターの音を上手く拾ってくれません。

1人で練習するならとにかく万能で便利。初心者さんにおすすめのタイプです。

→クリップチューナー |Amazon
→クリップチューナー |サウンドハウス

※迷ったときは、シンプルな機能の「クロマチック式のクリップチューナー(後ほど解説)」を選んでおくと長く使えます。
筆者おすすめはPitchClip(KORG)シリーズ。

2.ペダルチューナー

ペダルチューナー

エレキ・エレアコでライブやスタジオ練習をするのであれば持っておきたいのがペダルチューナー。

ペダルチューナーはエフェクターのように「ギターとアンプ・スピーカーの間」につないで使います。
スイッチを踏むことでチューナーのON/OFFが出来ます。

ペダルチューナーのミュート機能

チューニング中はギターの音がミュートされるので、チューニング音を周りに聴かせてしまう心配がありません。
この「ミュート機能」はチューニングを抜きにしてもライブやスタジオ練習でとても便利です。

また、ペダルチューナーはギターの電気信号でチューニングをするのでバンドで周りが演奏している最中でもチューニングが可能。

ただしコンセントから電源を引いてシールドでギターと繋がないといけないので、家での練習には少し使い勝手が悪いです。

→ペダルチューナー |Amazon
→ペダルチューナー |サウンドハウス

※最近は安くてかなり小型のペダルチューナーも多いですが、初めはややどっしりしたサイズの方が安定感があって踏みやすいです。
少し高いですが筆者おすすめはPitchBlack(KORG)シリーズ。安めのものではBEHRINGER製品も定評があります。

3.アプリ

無料のギターチューニングアプリ

最近では無料のアプリでもなかなか優秀なチューナーが出ています。

スマホのマイクで音を拾うので静かじゃないと使えませんが、実際に使ってみたところ無料とは思えないほど正確なチューニングができました。

やや古い人間の筆者は手軽で簡単なクリップチューナーをすべての初心者さんにおすすめしたいですが、「チューナーが欲しい」と思うまではアプリを使ってみるというのも良いかもしれません。

筆者が試したのは「GuitarTuna: ギターチューナー(Yousician Ltd)」というアプリで、iPhone/Android共に無料でした。

→AppStore
→GooglePlay

4.少し特殊なチューナー達

この項目でご紹介しているのはいずれも少し変わったチューナーや、あくまで補助的な機能なのでご興味に合わせてどうぞ。

+α タップで開閉
多弦同時!ポリフォニックチューナー

ポリフォニックチューナーは「すべての弦の音をいっぺんにチューニングすることができる」チューナーです。

つまり6本の弦を何も押さえずにジャラランと弾けば、それぞれの弦のチューニング状態を視覚的に表示してくれるという便利道具のこと。

実用的には「チューニングを合わせる」というより、ライブやスタジオで「最短の動作でチューニングを確認する」ための機能だと言えるでしょう。

最近では通常チューナーの値上がりもあってそれほど飛び抜けて高い商品ではなくなってきたので、おまけ機能としてポリフォニックチューニングができるタイプを選ぶのも面白いかもしれません。

クリップ式、ペダル式ともに販売されています。

→ポリフォニックチューナー |Amazon
→ポリフォニックチューナー |サウンドハウス

自動調律!オートチューナー

オートチューナーはギターのヘッド裏に機械のチューニングマシンを取り付けて、自動的にチューニングを行ってくれるチューナーのことを指す言葉でした。

発売当時は結構な話題になったのですが、標準搭載でない場合は「取り付けそのものが大変」なこともあってか筆者は今に至るまで実際に使用している人を見たことがありません。

記事を書き直すにあたって少し調べ直してみると、最近では「電動ペグ回し」のような取り付け不要の自動チューナーも販売されているようです。

面白い道具ではありますが値段はやや高めで、個人的に初心者の方にはクリップかペダルタイプのチューナーをおすすめします。

→オートチューナー |Amazon
→オートチューナー |サウンドハウス

販売終了(?)プラグインチューナー

エレキギターやエレアコ専用ですが、シールド用のジャックに刺して使えるのがプラグインチューナーです。

電気信号から音を読み取るので周りの音の影響はほとんど受けないのが特徴です。

ただし仕組み上シールドと一緒には使えないので、アンプやミニアンプで練習しているときは一度シールドを抜かないとチューニングが出来ないのが玉にキズ。

※KORGのPitchjackが有名でしたが現在ではAmazonでも中古品(もしくは変わり種)しか見つからず、ほとんど販売されていないようです。

→プラグインチューナー |Amazon
(サウンドハウスでの取り扱いがありませんでした。)

5.おまけ

チューナーの種類について、少し補足的な内容です。

+α タップで開閉
クロマチックとギター専用の違いは?

ギターのチューナーには「クロマチックチューナー」と「ギター専用チューナー」の2種類があります。

クロマチックチューナーというのは簡単に言うと好きな音にチューニングできるチューナーのこと。
ギターでは滅多に使わない音も含めてすべての音(C、C#、D、D#、E、F、F#、G、G#、A、A#、B)に音を合わせることができ、「変則チューニング」と呼ばれるギターのチューニングをする場合やベースやウクレレのチューニングにも使えます。

一方で、ギター専用チューナーというのはギターの基本の音だけが表示されるチューナーのこと。
音を合わせられるのは「6E、5A、4D、3G、2B、1E」の6種類だけです。

手前の数字は弦を表していて初心者の方にとっては見やすいですが、これ以外の音に合わせるにはクロマチックチューナーが必要になります。

「特殊なチューニングの演奏なんてしない」と思っていても、「半音下げチューニング」「Drop Dチューニング」の2種類には初心者のうちに触れる機会も多いので、ギター専用のものを選ぶ場合は最低でもこの2種類に対応していることを確認しておきましょう。

値段は同じくらいなので、筆者からはクロマチックタイプをおすすめします。

アルファベットが難しい!というときは良ければ「ギターのチューニング方法 |音を合わせよう」という記事を読んでみてください。

アナログでチューニングがしたい!

電池や電源に頼らず、自分の耳とアナログの道具でチューニングをしたいときには一般に「音叉(おんさ)」と呼ばれる道具を使います。

音叉は振動させると特定の音(よく普及しているものだとAの音)が出るように作られていて、昔から楽器のチューニングに使われています。

ギターチューニングで音叉を使う場合はまず5弦をAにチューニングして、その5弦の音を基本にさらに他の弦の音を合わせていく必要があるため難易度はやや高め。

耳を鍛えるにはいい道具なのですが、初めはクリップチューナーで「手軽に正確な音に慣れる」のがおすすめです。

挑戦してみたい方は良ければ「音叉を使ったギターのチューニング方法」という記事を読んでみてください。

ちなみに最近は「初心者セット」などで見かけることも滅多にないですが、ギターの場合は6本の弦の音が出せるように作られた「ピッチパイプ」と呼ばれる小さな笛がアナログチューニングに使われることもあります。

関連記事

ギターのチューニング方法 |音を合わせよう
音叉を使ったギターのチューニング方法

タイトルとURLをコピーしました