自作防音室のドアノブにラッチロックを取り付けたお話

ラッチロックを取り付けた自作防音室ドア防音室自作

防音室を自作する上で少し難しいポイントの1つがドアをロックする仕組みです。

しっかりとした防音室本体を作れてもドアがうまく閉まらなければもったいないですよね。

今回は初代防音室の頃より愛用してきた50円のドアロック機構を少しだけグレードアップしてラッチと呼ばれる金具に据え変えたお話です。

※参照
初代防音室記事
防音室ver.2記事
今回記事の動画

1.ドアのロック機構

旧防音室の自作閂

今回取り組んだのは防音室の中でも「ドアを閉めたままにしておく」仕組みの改善です。

これまでは平金具(I字金具)で本当に原始的な閂(かんぬき)を自作して使っていたんですが、この仕組みには「使うたびに少しずつネジが緩んでいくため定期的にネジの締め直しが必要」という弱点がありました。

今回はこれを倉庫などで見かけるような市販の閂にグレードアップしてみます。

2.閂の仕組み

閂(ラッチ)の仕組み

閂は倉庫の入り口や大きな両開きの扉(映画に出てきそうな西洋のお城の門など)を閉めておくために使われる実用的でシンプルなドアロックです。

棒状の板や金属を差し込むことでドアとドア枠/壁/反対のドアなどを繋ぎ、開かなくしてしまう仕組みです。

一般的なドアノブも実は同じ仕組みを利用しているので、閂は「原始的なドアノブ」だと思ってください。

通常のドアノブに比べると構造と取り付けがはるかに簡単で分かりやすく、コストも低いためDIYでドアを作る上では強力な助っ人ですね。

3.設計と使用した材料

今回の見取り図と材料を簡単にご紹介しておきます。

3-1 設計と構造

防音室ドアロックの設計と構造

田村の作った防音室はドアの面より内側にドア枠の柱があることから、ドアの内側に「柱と同じ厚さの取手」をつけてその上に閂を取り付けてあります。

また、柱側に貼り付けた防音テープの厚みを考慮しないといけないので取手と閂の間にはスペーサーを挟みました。

3-2 使用材料

購入したゲートラッチ

使用した材料は1つ600円の閂(ラッチと呼ぶそうです)が2つ、付属のネジ、前回床の二重化で使用したNRゴムの端材(スペーサー用)です。

※参照
自作防音室の床を浮き床二重構造にしたお話 |床防音DIY

→ドアラッチ |Amazon
※全く同じ金具は見当たりませんでしたが、使用感と価格帯の近そうなものを載せておきます。

3-3 使用工具

ドライバーでネジを締める様子

今回は簡単な作業内容だったので、使用した工具はドライバーセットとハサミのみでした。

4.ラッチロック取り付けの作業工程

※上の動画はクリックするまで読み込まれません。データ容量などを気にしなくても良い環境でご覧ください。YouTubeサイトでご覧になられる方はこちらから。

以下では作業の流れを簡単な写真と一緒にご紹介しますね。

4-1 材料調達

ホームセンターに置いていたラッチ

まずはホームセンタに行って使いやすそうな金具を探します。閂状の金具を「ラッチ」と呼ぶことはこのとき初めて知りました。

4-2 スペーサー作り

ラッチ用のスペーサーを作る様子

取り付け位置を調整するためのスペーサーとしてゴム素材をカットしていきます。

4-3 取り付け

ラッチをネジ留めする様子

スペーサーと一緒にラッチをネジでガッチリと固定します。

4-4 使用感

完成した防音室ドアのラッチロック

肉厚で頑丈そうなラッチを選んだので、掴みやすく片手で簡単にドアの開閉が可能です。また使っているうちにネジが緩んでくることもないため、安定してドアを密閉することができるようになりました。

5.まとめ

今回は日常的なちょっとした手間を省略するための改善でしたが、スペーサーなどを準備したことで以前よりもドアの密閉度自体が良くなり、結果的には防音にとってもプラスの形となりました。

ずっと節約第一で防音室を作っている田村ですが、今回のラッチのように比較的安くて使い勝手の良い材料は本当に知っているかどうかでDIYのコストパフォーマンスが大きく変わるように思います。名前だけしか知らない金具や、まだ見ぬ便利道具についても何か発見があればまたご報告しますね。

ともあれこれでドアの隙間を気にかけることなく安心して出入りができるようになったので、またゆっくりギターを楽しめそうです。

防音室のDIYとしては次回もう少し大掛かりな改善を検討中ですので、よければまたぜひ見に来てくださいね。

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