暑い夏のロフトに冷房の風を送るお話|換気ダクト製作

ロフト用ダクト換気扇その他 |著作権・DIYなど

せっかくのロフトなのに夏は暑くてとても上で眠れない。
もっとうまく冷房の風を送る方法はないの?

きっと過去にロフトのある家で暮らしたことのある方は一度はこんな風に思ったことがあるのではないでしょうか。

今回は暑くなったロフトがエアコンや扇風機で冷えにくい理由から、田村がロフトを冷やすために行った実際の試行錯誤とその効果について、分かりやすくお話していきます。

1.夏のロフトが暑い理由

天気の良い5月の終わり頃、ロフトは早くも暑くなり始めます。
一度目の夏は扇風機とエアコンを回し続けながらなんとかやり過ごした田村でしたが、その過ごしにくさは引っ越し前の想像を絶するものでした。

真夏のロフトはまさに炎天下の車内に放り込まれたような暑さです。
ここではまずロフトに熱が溜まってしまう理由を簡単に整理してみましょう。

1-1 暖かい空気は上にいく

対流で熱気がたまるイメージ

ロフト部分、つまり天井の近くに暖かい空気が集まる原因は気体の「対流」という現象にあります。

これは簡単に言うと暖かい空気は上に、冷たい空気は下に向かって「勝手に動く」性質を持っているということ。つまり何もしなければ1℃でも温度の高い空気が天井に向かって集まっていきます。

この流動には窓から侵入する熱気だけでなく日光や家電から生まれる熱も加わるため、夏のロフトは外気より暑くなってしまうんですね。

1-2 エアコンでロフトは冷えない

エアコンでロフトが冷えないイメージ

科学の進んだ現代でもロフトや二階から熱帯夜が無くならないのは、エアコンが「自分より上の空気を冷やす」ことを苦手とするからです。

先ほどお話ししたように、エアコンが冷やしてくれた空気は放っておけば自然と床に向かって降りていきます。つまり、エアコンでロフトを冷やすためには「ロフトの位置まで冷風を送り出す」必要があるということ。

しかし、一般的なエアコンは通常のフロア(床から2m程度)を快適にするために設計・設置されているので、そもそも「上に向かって空気を送り出す」機能がついていません。
そのため例え一階が寒いくらいまで設定温度を下げたとしても、ロフトの温度にはほとんど変化が現れないわけです。

裏を返せば、もしもロフトより高い位置にエアコンがあったならきっとこの記事をご覧になる必要もなかったでしょう。

1-3 自然に均一な温度にならないの?

暖かい料理やお風呂がいつかは冷めてしまうように、ロフトの温度も徐々には下がっていきます。
しかし、実は空気が「温度差だけ」を頼りに混ざるスピードはとても遅いものです。夏の場合はロフトが自然に冷えるよりも新たな熱が集まる方がずっと早いため、通常の冷房使用でこの温度差が埋まることはほとんどありません。

魔法瓶ではないですが、建物自体の断熱性が排熱を妨げていることも自然に温度が下がらない大きな一因です。

2.ロフトを冷やす方法

それでは実際にロフトの熱気を冷やす方法はどんなものがあるのでしょうか。
詳しくは後で触れますので、まずは簡単に見ていきましょう。

2-1 天窓などを開ける

天窓から換気排熱するイメージ

これは幸運にもロフトの高さに窓がある家の場合ですね。
初夏くらいまでであればこの方法で熱を逃して過ごせますが、ロフトの温度を外気以下に下げることはできません。エアコンをつける前に自然の力で粗熱を逃がせるのは大きなメリットです。

2-2 サーキュレーターによる送風

サーキュレーターでロフトを冷やすイメージ

最も一般的で有力な方法は扇風機やサーキュレーターでロフトに冷風を送ることです。
これは今この記事を読んでくださっている方も既に試されているんではないでしょうか。
ただ単に扇風機を回すだけではロフトに届く前に風が弱まってしまうので、その対策についてはこの後詳しく触れることにしましょう。

2-3 換気ダクトを作る

換気ダクトでロフトを冷やすイメージ

この記事のメインテーマでもあり今年田村が挑戦したのが換気ダクトの製作です。
きっと同じように「エアコンからロフトまで直接風を送る空気の道が作れれば」という発想をしたことがある方も多いと思います。

実際の製作は換気扇とダクトホースがあれば可能なので、見栄えなどを気にしないのであればそれほど難しいことではありません。ただしDIYとして生活面で便利、使い勝手が良い状態にするのはやはり中々大変ですね。これについても記事後半で見ていきます。

3.サーキュレーターを使う方法

さて、それではまず去年の田村が行っていた「サーキュレーターによるロフトの冷却と換気」についてのお話から始めましょう。

当時困ったことなども合わせて丁寧に解説していきますね。

サーキュレーターと扇風機の違い

サーキュレーターと扇風機

まず送風について策を練る上で一番にぶつかったのがこの問題です。
「サーキュレーターとは何なのか」

専門知識があるわけではないので率直に去年の田村が調べた範囲で申しますと、言葉の上でのサーキュレーターとは「風を絞って遠くに飛ばせる扇風機」のことを指すそうです。
光で言えば通常のライトとレーザーポインターのようなものですね。

ただ「どの程度風を絞れるか」や「風量」に対して明確な規格基準は見当たらず、田村の家にある安価な「サーキュレーター」では強運転でも地面からロフトまではほとんど風が届きません。

風自体がそもそもとても広がりやすいものなので、「これ一台で劇的に変わるのでは」といった過度な期待はしない方が良さそうです。

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3-1 サーキュレーターをどう使うべきか

続いてサーキュレーターでロフトの空気を換気する方法についてです。
これについては2点、場合を分けてお伝えします。

①サーキュレーター1台の場合

ロフトを冷やすサーキュレーター

まずは一台だけサーキュレーターを使用する場合。
この場合、おそらく多くの一般的な機種では「地面から」ロフトに届くのは微かに感じられる程度の風量であり、ロフトの換気に対してはほとんど効果がありません。

そのため、もしもサーキュレーター1台での換気を目指す場合は本体を少し高い位置に設置することをおすすめします。

具体的にはエアコンの送風方向で高さ120〜150cm程度の位置に設置して強で運転させましょう。この方法であればある程度強力にロフトの熱を追い出すことが可能です。
風向はロフトに向けたくなりますが、真上に向けることで少しでも効率よく空気を循環させることができます。(より高い位置の熱気を降ろすことが最重要のため)

いくつか後述するデメリットがないわけではないですが、去年一年の田村はこの方法で夏を乗り切りました。

②サーキュレーターの2台使用について

サーキュレーター2台でロフトを冷やすイメージ

続いてはサーキュレーターを2台使って空気の循環する通り道を作る方法。

これは当時調べたwebサイトに載っていて印象に残っていた方法です。
一見すると空気が循環する道筋を2ヶ所で支えてうまく風を誘導できそうですが、恐らく、この絵に描いたようにうまく風が回ることはないかと思います。

理由は非常に簡単にいうならば、「風がわざわざこのルートを通るメリットがないから」です。
未検証で申し訳ないですが、少なくとも弱運転のサーキュレーター2台では全く効果がないことが予想されるため、使うとすればどちらも強風設定で使用することになるでしょう。
田村からは2台分の費用を静音設計や大風量のサーキュレーター1台に注ぐことをおすすめします。

3-2 サーキュレーターを使うデメリット

さて、使い方によってはロフト換気の救世主となりうるサーキュレーターですが、実際に生活として見る場合には大きく2つのデメリットがあります。

①音がうるさい

サーキュレーターの騒音レベル

まず最も問題なのがサーキュレーターの駆動音です。

この記事を読んでくださっている方の多くは眠る際のロフトの環境改善を目指しているかと思うのですが、その上での駆動音というのは大変厄介な存在です。
サーキュレーターはそもそも扇風機に比べて音がうるさい場合が多い(おそらく多量の風を切って圧縮するため)ようで、感覚的には室内で大型の冷蔵庫や重機械のモーターが稼働しているかのような、低音の効いた音がします。

ロフトの暑さを思えば背に腹はかえられぬことではあるのですが、やはりこれは導入前に知っておいて欲しいデメリットの一つです。

②電気代

扇風機やサーキュレーターの1ヶ月の電気代

こちらは40Wのサーキュレーターを1日8時間、27円/kWhで動かした場合の電気代を計算したもので、1ヶ月におよそ260円です。

ワンシーズンで千円程度ですので、1台で就寝前後のみの使用であればそれほど気にすることでもないかもしれませんね。
ロフトへの送風は眠る1~2時間前から行っておくと、エアコンの設定温度を下げ過ぎる事による電力消費を抑えられるのでおすすめです。

4.換気ダクトを作る方法

最後は今年挑戦したロフト用排熱換気ダクトの製作についてお話していきます。
やや趣味要素の強い内容ですのでご参考までに。

4-1 ロフト用排熱換気ダクトとは

ロフト用ダクト換気扇

この排熱換気ダクトというのは単に田村が利用目的からそう呼んでいるだけであり、実際には換気扇とダクトホースを組み合わせた室内換気装置のことです。

ダクトを通して風が減衰することなくロフトまで届くので、通常の小型換気扇で十分効率よく換気ができ、静かで電気代も低く抑えられることが特徴です。

4-2 換気ダクトの材料

ロフト用換気ダクトの材料一覧

さて、それでは実際にそんなものを何でどうやって作るのか、というお話です。

田村自身も設計にあたって扇風機やダンボールなど、様々な素材を想定して換気ダクトの製作案を練ってみたのですが、最終的には市販の「アルミダクト」と「小型換気扇」を使うのが最も安く、早く、静かで、効率が良いのではないかという結論に至りました。

今回田村が追加購入した物の総費用は4,450円。以下もう少し詳しく見ていきましょう。

換気扇

換気扇(Panasonic FY-08PD9)

今回田村が使った換気扇は「Panasonic FY-08PD9]です。
換気扇を購入するのは初めてでしたが17×18cmというコンパクトさで駆動音も静かという評判が決め手でした。風量も通常の室内換気には申し分なく、消費電力は1.9W、24時間4ヶ月動かして150円という省電力です。
備考ですが、専門の工事資格などがない方は必ず「コード付き」の換気扇を選びましょう。

本体の値段は2,700円でした。

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アルミ製フレキダクト

アルミ製フレキダクト

アルミダクトの方は必要な長さの都合で「モノタロウ」という少し特殊な通販サイトから購入しました。
もしAmazonなどで検討される際はレビューなどもきちんと参考にしながら「ダクトの内径」に十分注意してください。

使用したダクトホースは4mで1,750円でした。

→ダクトホース |Amazon

その他の材料と工具

その他の素材と工具

残る素材と使用工具は木の板、テープ類、ナイロン紐、木ネジ、スイッチなど安価で分かりやすいものばかりなので、用途に応じて決めましょう。
今回田村は幸運にも家にあった素材たちで製作ができました。取り付け方にこだわらなければ特殊な工具も不要です。

4-3 作り方

※上の動画はクリックするまで読み込まれません。時間は18分程度ですのでデータ量を気にしなくても良い環境でご覧ください。YouTubeサイトでご覧になる方はこちらから。

換気ダクトの製作は固定方法や使い勝手などを気にしないのであれば「換気扇にダクトをさしてロフトまで伸ばすだけ」で完成です。

ですが実際にロフトからダクトをぶら下げただけではとても巨大で邪魔な装置になってしまうので、もしも作られる場合は「換気扇はどこかに固定すること」「ダクトは壁か物陰に這わせること」を意識して作った方が良いかと思います。
上の動画は実際に田村が製作した際の各工程や作業内容などを短くまとめたものですので、よければ一つの例としてご覧ください。

この記事内では写真を使って簡単に作業の様子をお伝えしていきますね。

①設計

ロフト用ダクト換気扇の設計図

田村が実際に使用した設計図です。
今回は実用重視で設計1日、組み立て1日という大まかさだったので換気扇のサイズから間違えて書かれています。どうにかなるだろうの精神にしてもひどいものですが、無事に完成できて良かったです。

②土台作り

ロフト用換気ダクトの土台

防音室を自作した際の端材を使って、ハシゴの保護と換気扇の設置を目的とした二種類の土台を切り出します。
使うのは小さな板2枚なので、ここはホームセンターで買ってくれば一瞬ですね。

下の木材は養生テープと両面テープで固定してあり、上の木材はまだ載せてあるだけです。

③丸い穴を開ける

木の板にドリルで丸い穴を開けた様子

次は板に換気扇取り付け用の丸穴を開けていきます。
ホールソーや自在錐は使わずにドリルでの穴あけを目指したんですが結果的に彫刻刀などを持ち出して大苦戦することになりました。
ダクトホースは直に繋いでもいい物ですので、見栄えを気にしないのであれば丸穴なしでの宙吊り固定、もしくはきちんとホールソーを使用することをおすすめします。

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④換気扇取り付け

換気扇を取り付けた様子

付属のネジを使って換気扇を取り付けていきます。ボコボコの穴でしたが、綺麗にハマってくれました。

⑤アルミダクト伸長

伸ばす過程で少しへこんだアルミダクト

予想外に少し難しかったのがダクトホースを伸ばすことです。
商品にもよるかと思いますが、記載の100%長まで伸ばすのは少し難しいと思っておいた方がいいかもしれません。田村は今回記載の80~90%程度の長さでの使用でした。

ホースを伸ばして蛇腹部分に紐を結んで固定し、換気扇につなげばロフト用換気ダクトの完成です。
※メーカーの説明書ではアルミダクトの直挿しは「やむ終えない場合」を除いて非推奨です。(ダクトの強度不足による巻き込みの可能性があるため)

⑥完成・使用感

24時間換気中のロフト用換気ダクト

音も静かで風量も申し分なく、とても良い出来栄えとなりました。
あと1mダクトが長ければもう少しロフトの奥に引き込んで即効性を上げるのですが、24時間回す分には誤差なので今回は良しとしましょう。

まとめ

今回はロフトの換気、排熱、冷却について、いろいろなお話をしてきました。

大切な点は、ロフトは自然に冷えないこと、サーキュレーターは高めの位置で上向きに使うこと、ダクト製作はきちんと計画を立てることの3つです。

ロフトや2階に冷風を送り込もうとすると「風量」もしくは「気密された通気路」のいずれかが必要になります。もしすぐにはどちらも難しいようでしたら、いっそ夏はロフトを物置にして一階のフロアで寝るというのも一つの手かもしれませんよ。現に今年製作前の田村も暑さに耐えかねて地べたに布団を下ろして眠っていましたから。(我が家のサーキュレーターはとてもうるさいので)

今回は初めて換気扇でのDIYに取り組んだことで換気について考える視点が1つ2つ増えた製作でした。
恐らくロフトとは関係のない内容にはなってしまいますが、またそれをテーマにして別の検証と製作を検討中ですので、よければぜひまた見にきてください。

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