2020年2月14日

防音賃貸の探し方 |音に強いマンション・アパートって?

出来れば防音性の高い賃貸に住みたいけど、どうやって探すの?やっぱり家賃も高いの?

きっとこんな風に思っている方って少なくないと思います。
最近はとくにマンションやアパートの防音性を気にする方が増えていると聞きますが、お隣さんと話し声や生活音が筒抜けなのは誰だって嫌なものですよね。

かく言う田村自身は楽器(アコギ)や歌などの音楽演奏が大好きなので、初めての賃貸探しでは防音と住まいの関係に色々と頭を悩ませました。

今回は暮らしと防音についての基本を簡単におさらいしたあと、防音性に優れた賃貸マンション・アパートの探し方やその特徴、見極め方を見ていきましょう。


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1.賃貸と防音の基本



早速ですが、防音性の高い賃貸物件とは一体どんなものなんでしょうか。

簡単に「壁が分厚い建物」というのも半分正解ではあるんですが、少しだけ難しく言うと「防音の物件」というのは「遮音性が高い建物」のことです。

遮音(しゃおん)とは防音の世界で「音を跳ね返す、遮る」という意味。
つまり、遮音のしっかりした建物はご近所さんへの音も響きにくいということですね。

防音の詳しい話や対策については「防音室ってなに? 基本の仕組みから4つの種類まで」などいくつかの記事で紹介していますので、興味があれば「防音の記事一覧」からお好きなテーマを探してみてください。

2.防音賃貸を探す方法


順に SUUMO, HOME’S, アパマンショップ より引用

さて、実際に防音に強い賃貸を探す方法は大きく分けて2つあります。

1つは自分でインターネットの賃貸物件サイトを見て探す方法、もう1つは引越し先地域の不動産仲介業者を頼る方法です。
賃貸サイトのスーモ、ホームズ、アパマンショップなどは耳に馴染みがある方も多いですよね。

一方で、仲介業者というのは皆さんの希望を聞きながら物件を探してくれたり、マンションやアパートのオーナーさんとの間に立って契約を進めてくれる業者さんのこと。
実は自力で物件を探す場合でも、最終的にはその建物を担当する仲介業者さんと連絡をとって契約をする場合がほとんどです。

なので「難しいことは考えたくない!」「面倒だ!」という方は、引越し先付近のなるべく評判の良い仲介業者さんを探して相談してみるのも手段の1つ。
例えばアパマンショップなどは全国にたくさんの実店舗をもつ大きな仲介業者でもあります。

3.賃貸サイトの防音項目


アパマンショップ HP画面より

色々な情報が詰まった賃貸サイトですが、防音の部屋探しでしっかり確認して欲しい項目は5つ。
まずは大まかに説明しますね。

この先はよければ実際に賃貸サイトを見ながらご覧ください。
参考URL:アパマンショップ

3-1 エリア・地域



防音性を考える前にしっかり決めておきたいのが引越し先のエリアです。

いきなり知らない市町村や駅の名前を入れて検索するのはなかなか大変なので、初めは大きな駅や通勤・通学先からの所要時間で探すのがおすすめです。
駅や線路から近すぎると電車の音がうるさい可能性があるので気をつけましょう。

※学校名、通勤時間など賃貸サイト内の少し変わった検索は画面を下にスクロールしたところにあることが多いです。

3-2 入居条件・備考欄



次に確認して欲しいのが入居の条件や備考欄。
ここには「防音」「楽器可/不可」「ペット可/不可」などのように音にまつわる情報や条件が書かれていることも多いです。

ギターや歌など音楽をしたい方はトラブル予防のためにも「楽器不可」物件でないことを確認したいところ。
逆にご近所さんからの楽器の音やペットの鳴き声にうんざりしているという方は「楽器不可」「ペット不可」物件を探すのも良いでしょう。

3-3 建物の造り・構造



防音性の大きな判断基準にもなるのが建物の「造り(構造)」です。

実はマンションやアパートというのは建設するときの造りによってある程度は防音性が決まっています。
基本的にはSRC>RC>鉄骨>木造という順に遮音性が高く、防音のしっかりした賃貸物件としては後ほど紹介する「RC構造(鉄筋コンクリートの略)」が定番です。

3-4 部屋の階数や間取り



さらにしっかりと防音や騒音対策を考える場合に気にして欲しいのが階数と間取りです。

例えば、角部屋と呼ばれる部屋はお隣さんが1件だけですし、最上階であれば上の階からの物音に悩まされることがありません。
またお隣さんとの境目が廊下などで仕切られた建物も騒音トラブルが起こりにくいと言えるでしょう。

角部屋や最上階などの情報は「設備」の欄に載っていることが多いです。

3-5 その他の設備など



最後は設備欄ですが、見落としがちで少し気をつけておいて欲しいのがエレベーターの有無と交通の便、スーパーまでの距離です。

例えばエレベーターがないと引越しで余分なお金がかかったり、交通の便が悪いと主要な駅に行くのに時間や交通費が多くかかったり、スーパーが遠いと日々の買い物が面倒になってしまったり。
エアコンほどではないにしても、案外生活と直結してくる要素というのは多いもの。

もちろんあれこれ言い始めるとキリがないですし、防音とも無関係なのですが、日々の暮らしのことも一度しっかり想定しておくと良いですよ。

それでは、ここからは防音についてのポイントをもう少し詳しく見ていきます。

4.防音/楽器可の賃貸物件とは

インターネットで賃貸物件を探しているとたまに見かける「防音」「楽器可」と書かれたマンション。

一見するとまさに今探している物件にも見えますが、これは必ずしもみなさんのイメージする「防音/楽器可」ではありません。
それぞれがどんな物件に使われる言葉なのか、少し見ていきましょう。

4-1 「防音」の賃貸



まず建物の説明や備考欄に「防音」と書かれた物件。
これは簡単に言えばオーナーさんが「うちのマンションは防音性が高いよ」と言っている物件だということです。

もちろん書かれている通りしっかりと防音性のある建物も多いのですが、あまり過信はしないようにしましょう。
というのもここで言う「防音」というのは実はきちっとした基準や認可があるわけではなく、あくまで自称だからです。

また、防音とは言っても生活音レベルでの場合が多く、楽器はあまり想定されていないことにも注意が必要。
家賃は「防音」というPRポイントがある分やや高くなる傾向があります。

4-2 楽器可の賃貸



少し注意して欲しいのが「楽器可」の物件。
ギターや歌など音楽をしている人にとってはこれ以上なく魅力的な言葉ですが、「防音」と「楽器可」は似ているようで違うことに気をつけてください。

例えば、カラオケなどは大きな声で歌える「大声可」ですが決して周りの部屋に音漏れしないわけではないですよね。
一方で音楽スタジオのように防音のきっちりしたところでは大きな音も出せて周囲からの音漏れも少ないです。
つまり、楽器可というのは「楽器を弾いても全く音漏れしない」ではなく、「楽器の音は出してもいいけど、逆にお隣から演奏が聴こえても許してね」という意味の可能性があるということ。

音を出す側の人にとってはトラブルを避けられるという点で大きなメリットがありますが、内見での確認はしっかりしましょう。

5.マンション・アパートの造りと防音

防音性の高い賃貸を探す上でとても大切なのがマンション・アパートの「造り」です。

これは例えばその建物が木で出来ているのかコンクリートで出来ているのか、どんな骨組みなのかなどを指すもので、実はこれによって防音性の大部分は決まってしまいます。

覚える必要はないですが、それぞれ簡単なイメージを知っておいてください。
※各項目の画像は壁や建物素材のイメージです。

5-1 木造



戸建(一軒家)やとても小さな規模のアパートで使われることの多い構造。
主な材料が木の建物を指します。

木材自体が軽くて柔らかい材質なため、壁や床の厚み・重さ共に限界があり防音性はとても低いです。
一般的に壁には石と木の中間くらいの防音性質を持つ「石膏ボード」と呼ばれる材料が使われます。

5-2 鉄骨造り



家賃の安い賃貸マンション・アパートに多く使われている構造。
鉄骨と呼ばれる金属の骨組みを軸にして作られていて、壁は石膏ボード、床は薄いコンクリートである場合が多いです。

床や柱にコンクリートが使われるので木造に比べると上下階の遮音性がやや高くなりますが、壁などの防音能力が大きく変わることはありません。
お隣さんや上下階の話し声・生活音はある程度聞こえるものと思っておきましょう。

※軽量鉄骨と重量鉄骨の違い

鉄骨造りには使われる鉄骨の厚みによって軽量/重量という区別があります。
具体的には鉄骨の厚みが6mm未満のものを軽量鉄骨、6mm以上のものを重量鉄骨と呼ぶ決まりです。

建物全体としてみれば重量鉄骨の方が柱(梁)や床に厚みが出やすいので防音性が高くなります。
ただし壁に関しては必ず重量鉄骨の方が厚いというわけではないのであくまで参考として考えてください。

重量鉄骨とは言っても壁にコンクリートが使われることは稀なので、防音性に過度な期待は持たないようにしましょう。

5-3 鉄筋コンクリート(RC)造り



最も多くのマンションに採用されている構造。
鉄筋と呼ばれる鉄の軸をコンクリートで覆うことで作られていて、重たいコンクリートを基本材にしているため優れた強度と防音性があります。

床のコンクリート厚(スラブ厚)は鉄骨より厚いことが多く、壁もしっかりとコンクリートで作られた建物が主流です。
防音スタジオとまでいかなくても、常識的なレベルでの生活音はあまり気にしなくても良い建物だと言っていいでしょう。

ただし「RC造りであれば壁も当然コンクリート製」というのは実は間違いで、家賃の安いマンションでは鉄骨や木造と同じ石膏ボードの壁が使われる場合もあるので要注意です。

5-4 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造り



高層マンションや高級マンションなどに用いられる構造。
手間とコストがかかりますが、鉄骨の周りを鉄筋とコンクリートで覆うことでさらに強度を高めてあります。

最低限の防音性能はRC構造とあまり変わりませんが、基本的には壁や床の造りがRCより分厚く遮音もしっかりしていると考えていいでしょう。
というのも、そうしないのであればわざわざお金をかけてまでSRCにするメリットが減ってしまうからです。

日常の生活音や多少の大きな音は全く気にならないようなマンションも多いでしょう。
ただ、賃貸でSRC造りというのは少し珍しいかもしれません。

6.部屋の位置・間取りと防音

同じ構造のマンションの中でも防音面での暮らしやすさを大きく左右するのが部屋の位置や間取りです。

例えば有名なものだと角部屋や最上階などは接する「お隣さん」が少ないため騒音の問題が起こりにくいと言えます。
ここではそういった「狙い目の物件」をいくつか見ていきましょう。

6-1 角部屋



角部屋とは横並びの部屋の1番端、マンションの角に当たる場所に位置する部屋のこと。
隣接する部屋が1つしかないのでお隣さんの生活音の量も半分になり、防音面では真ん中に位置する部屋よりもかなり気が楽です。

お隣さんが住んでいる方の壁に本棚など背の高い家具を設置すればさらに良いでしょう。
角部屋は冬に少し冷えやすいことに注意です。

6-2 最上階



最上階はマンションの中で1番上の階に位置する部屋のこと。
マンションの上下階の音は意外と響きやすく、自分での防音もかなり難しいため上の階がないというのは防音上とても有利です。

ただし、最上階は眺望などの面でも人気が高いため家賃も高くなりがち。
賃料を抑えたい場合は段々畑のように「最上階」がいくつもある作りのマンションを探してみましょう。

最上階は夏に太陽の熱がこもりやすいのでエアコンの効きが少し悪いかもしれません。

6-3 離れ部屋



離れ部屋とは田村が勝手にそう呼んでいるだけですが、隣接する部屋の存在しない部屋のこと。
種類としては「角部屋」の一種に当たりますが、「お隣さん」がそもそもいないため横への音漏れや騒音は一切気にしなくてもいい部屋です。

例えば比較的家賃が安くて音の響きやすい鉄骨造りのマンションであっても、この「離れ部屋」だけは防音的にかなり有利です。
部屋の位置や建物によってはエレベーターの駆動音・階段の音などが聞こえる場合もあるかもしれないので内見のときは少し気にしてみましょう。

検索ワードも確認の方法もないため自力で探すのが非常に困難ですが、田村としてはぜひ候補の1つとしておすすめしたいです。

6-4 壁が2重になる間取り



最後は水回りや廊下などでお隣さんとの壁が二重になる間取りの部屋。
このタイプの部屋は少し珍しいですが生活音は普通より響きにくいと言えるでしょう。

ただし、お風呂やトイレが隣接しているというのも考えもので、場合によっては水道管やトイレの水音が大きく響いてしまい普通より騒音に悩まされる可能性もあります。
インターネット上で防音物件を探しているとたまに目にしますが、手放しでおすすめはできない部屋なので要注意です。

7.戸建て/一軒家の賃貸と防音



「一軒家」と聞くとそれだけで値段が高いというイメージの方も多いと思いますが、賃貸であれば条件によっては意外と安く募集されていることがあります。

ピアノ、ドラム、大声などはやはり気を使いますが、言うまでもなく隣人さんへの防音面ではマンションより優れている点が多いです。

交通の便などで少し我慢できるのであれば一軒家も十分検討の価値はあるでしょう。
ただし、一軒家の賃貸は「10年契約」のように契約更新の縛りがきついものも混ざっているので、契約年数などはしっかり確認してくださいね。

8.内見と壁の吸音能力



実は今回の記事であえて深く触れてこなかった要素が2つあります。
それが「建物の吸音能力」と「内見」について。

吸音というのは音を吸収して小さくしてしまうこと。
防音を考える上では絶対に外せないものなんですが、残念ながら一般的な方法では1つ1つの物件の吸音性を知る術はありません。
部屋の吸音能力を確かめる方法は管理会社さんに壁の構造を聞いてみるか内見をして自己判断するかの2通り。

内見(内覧)というのは建物の仲介業者やオーナーさんと一緒に実際に部屋に入って、気になる部分を見せてもらうこと。
実際に部屋探しの候補が絞れたら次はいよいよ内見をしながら部屋の防音性をチェックしていきます。
内見のみで100%の見極めはどうしても出来ないのですが、例えば街の静かさ、壁の遮音性、音の響き方などいくつかのポイントを丁寧に見ていくのがいいでしょう。

詳しくは「賃貸物件の内見で防音性を判断する方法」という記事で解説していますので良ければ合わせてご覧ください。

9.完全な防音賃貸

さて、最後にもうひとつだけ触れさせてください。
それは「完璧な防音」なんていうものが賃貸に限らず存在しないということ。

田村自身も昔は「防音とは大きな音をほぼ無音に変えてしまうこと」だと思っていたんですが、防音の世界で言われる「防音」とはもっとずっと小さなことです。

例えば記事内で防音性が高い構造としてRC(鉄筋コンクリート)造りを紹介しましたが、これは「コンクリートの壁なら話し声やテレビの音なんて全く聞こえないよ」という意味ではありません。
それは裏を返せば、「かなり小さくはなるがRCでも話し声は聞こえる」ということ。

もちろん、高級なマンションなど吸音までしっかり対策された物件であれば無音に近い環境もありえるわけですが、せっかくこの記事を読んでいただいた皆さんには出来ることなら「防音とは今より少しでも音を小さくすること」だと知っておいて欲しいです。

もしも実際の入居先が完全な無音じゃなくてもそれは決してハズレ物件というわけではないですし、逆に防音性の高いと言われるマンションでもご近所さんへの配慮はやはり必要なもの。

RCの賃貸で実際どれくらい音が聞こえるのかは「鉄筋コンクリート賃貸の防音性 |実際の音漏れと部屋ごとの違い」という記事で紹介していますのでよろしければそちらも読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考URL:アパマンショップ


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