2019年4月19日

プラスチックダンボールの防音効果について |検証と解説

自分で使える防音材を探していてプラスチックダンボール(プラダン)に行き着いた。

これって誰もが一度は通る気がします。

田村自身も防音室自作の材料を探していたころにプラダンの存在を知って、実際の防音効果がとにかく気になった覚えがあります。

今回はプラスチックダンボールについて「防音の基本や仕組み」と「実際の使用経験」の2つを軸に解説していきますね。

※プラダンとはプラスチック製のダンボールのことです。普通のダンボールについては「ダンボールの防音効果を5つの面から徹底検証」をご覧ください。


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1.プラダンの防音効果



「プラスチックダンボールって安いし加工も簡単そうだし、もしかして防音材に最適なのでは?」

防音材を探している人なら誰しも一度はこんな風に考えますよね。
何を隠そう田村自身もその一人でした。

ですが、まず初めにプラダンには「防音効果」と呼べるようなものは何一つないと思ってください。

もちろん遮音や吸音の効果は0ではないです。
しかし、当時の田村や皆さんのイメージする防音に対して考えると「限りなく0に近い」と思っていいでしょう。

これは防音の基本的な仕組みから考えてもそうですし、田村の実経験から考えてもそうなので間違い無いです。

というのも、実は田村は今ギターの練習に使っている自作防音室の「内装材」としてプラダンを使用しています。
つまりそれは「日々プラダンに囲まれてギターを弾いている」ということなので、自然とその防音特性も分かってくるんですね。

ここからは、プラダンの防音効果を「遮音(しゃおん)」と「吸音」の2つに分けて詳しく見ていきましょう。


2.プラダンの遮音効果

まずは多くの方がプラダンに求める「遮音効果」(音を跳ね返す効果)ですが、これはほとんど期待できません。

というのは、プラダンに向かってアコギを弾いてもほとんど音が跳ね返ってこないからです。


田村の自作防音室は外側から「遮音材→吸音材→内装材(プラダン)」という構造をしています。
つまり、ギターの音が跳ね返ってこないということは音は「プラダンを通り抜けて」吸音材に吸収されているということ。

プラダンの手前に吊るした鏡に向けてギターを弾くときっちり音が跳ね返るのがわかるので、やはりプラダンは遮音には向いていないのでしょう。

プラダンに遮音効果がない理由

硬くて音を跳ね返しそうなプラダンの遮音効果が0に近いのには実はきちんとした理由があります。

それはプラダンが遮音材として軽すぎること、そして薄すぎることです。
とくに重さについては圧倒的に足りません。

遮音材というのは今のところ例外なく「重いものほど」よく音を跳ね返す性質があります。
例えば、紙の束より木の板、木の板よりガラス、ガラスより鉄といった具合です。

プラスチックダンボールは同じ厚みの紙の束よりはるかに軽い上に、素材となっているのは「0.数ミリ」のとても薄いプラスチックなので、ほとんど全く音を跳ね返せないんですね。

強いて言うなら、人の耳で聞こえるか聞こえないかくらいの高い音であれば跳ね返せるかもしれません。


3.プラダンの吸音効果

プラダンの吸音効果については遮音効果に比べると少しだけ期待できます。
とはいえ、単体での吸音効果は「普通のダンボール」にも劣るものなので、やはり吸音材と呼べるレベルではないですね。

ただし、田村の自作防音室の場合、プラダンは少なからず「共振/膜としての吸音」に一躍買ってくれているような気がしています。
これについては予想(検証出来ていない)ですし、恐らく使い方によっても差が出るので話半分でお願いします。

プラダンに基本の吸音効果がない理由

プラダンに吸音効果がほとんどないのはプラダンが「効率よく吸音できる仕組み」を持っていないからです。

この「吸音できる仕組み」というのは「音のエネルギーを他の何かに変える仕組み」のこと。
よく言われる「良い吸音材」というのはその効率が良いものを指します。

例えば、スポンジや布団などの中で声を出すと声が小さくなりますよね。
あれは実は布団の中を音が通るときに空気の摩擦がたくさん起こり、音のエネルギーが熱としてどんどん吸収されているからなんです。

プラダンのもつ細長い空気の層もわずかに音を熱に変えてくれるんですが、それはほとんどの人にとっては「効果0」と同じようなレベルのものです。

つまり純粋に吸音材としてのコストパフォーマンスがとても悪いので、これをあえて吸音材に選ぶ理由はないでしょう。

共振/膜としてのプラダン(おまけ)

さて、先ほど少しだけお話しした「共振による吸音」についてです。

突然ですが、大太鼓などの低い音を聴くとなんだかお腹が揺れているような「振動」を感じますよね?
実はあれは実際に音が振動に変わってお腹を揺らすことで起こっています。

こんな風に音によって物が揺れることを「共振」と言います。
そして実は吸音にはこの共振を利用する方法があるんです。

田村の場合は普通よりも薄い養生用のプラダン(2.3ミリ)を使っているんですが、これは恐らく「高い音」で共振します。


つまり、高い音の一部分はプラダンで一度「振動」に変わるということ。
そしてプラダンの後ろには振動を吸収する吸音材が触れているので、結果的に音を振動に変えて吸収しているということですね。

田村の作った防音室は狭い部屋なので、もしも高い音を吸ってくれているならとても有り難いと思ったので一応お話ししました。

ただ、共振はプラダンに限らず全ての物で起こりますし、その効果は本当に特定の音に対してだけです。

共振による吸音は本来なら木の板などを使って本格的な「調音」に使うものなので、これはあくまで「そんなものもあるんだな」程度に思っておいてください。

※どちらにしても共振による吸音はメインで使うようなものではありません。


4.プラダンとホームセンターのすすめ

防音にはあまり使えないプラスチックダンボールですが、皆さんの想像通りDIYや工作に使うにはとても便利な素材です。

安くて、加工しやすく、耐久性もあって水にも強いという、正にいいこと尽くめですよね。

防音材としてプラダンを使うことは早々に諦めた田村ですが、結局内装材として採用してしまっているのがいい例です。

後半少しややこしい話もしてしまったのでもう一度確認しておきますが、プラダンの防音効果は吸音・遮音ともにほぼありません。

それでも防音の補助的な役割(例えば枠組み作りなど)には場合によってはかなり便利なので、機会があればぜひお近くのホームセンターなどに行ってみて下さい。

ホームセンターには他にもたくさんの防音材が置いてあるので、一度遊びに行くと思わぬ発見があるかもしれませんよ。


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