2018年10月8日

ギターのメンテナンス方法 |日常の手入れから弦交換・リペアまで

ギターのメンテナンスって一体どんな種類があって何をすればいいの?

これってギターを始めたばかりのころには良くわかりませんよね。
大切なギターがメンテナンスの方法によっては傷んでしまうんではないか、普通はどれくらいの頻度で手入れをするものなのかなど、不安な方も多いと思います。

そこで今回はメンテナンスの基本や種類の説明から始めて、日常的なギターの手入れ、弦交換、大掃除、リペアまでを順番に詳しくご紹介します。


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1.ギターのメンテナンスは5種類

ギターのメンテナンスは大きく分けると

・拭き掃除
・オイル掛け
・弦交換
・リペア
・保管

の5種類に分けることが出来ます。
まずはそれぞれの内容を簡単に見てみましょう。


①拭き掃除



「クロス」と呼ばれる柔らかい布を使ってボディ、指板、フレット、弦などの汚れや錆びを拭きとります。
基本は乾拭きだけで十分ですが、必要に応じて水やオイル・ポリッシュ・フィンガーイースなどを使うこともあります。


②オイル掛け



専用のオイルをクロスにしみこませておこなう拭き掃除です。
乾拭きでは落ちにくい汚れを落としたりギターの木材を乾燥から守る効果があります。


③弦交換



弦が錆びてきたり切れてしまったときに新しい弦に張り替えてやることです。
古くなった弦は音も悪くなってくるので、錆びや弦切れがなくても定期的に行うのがおすすめです。


④リペア系



自分でするには少しハードルが高いですが、リペアはギターのコンディションを調整・修理してやることです。
代表的なものとしては反った(曲がった)ネックを元に戻す「ネック調整」や、削れてしまったフレットを弾きやすく整える「フレットすり合わせ」などがあります。


⑤保管



弾かない間にギターが痛んでしまうことのないようにきちんと保管します。
メンテナンスに含めないという方もいると思いますが、ギターを良い状態で保つためにはとても大切なことです。


2.メンテナンスに最低限必要な道具は?

実はギターのメンテナンスをする人全員に「必ず」必要なのは、クロス、ニッパーと呼ばれる2つの道具だけです。
値段はどちらも安く、2つ合わせて1000円もしないので安心してください。

ただ、ギターは長く使うほど色々なメンテナンスも必要になってくるもの。
今回は参考までに「中級者向けアイテム」もいくつか紹介しておくので、今後困ったときには知識として思い出してみてください。

※リペア系やマニアックな道具、その他の細かいものは紹介しだすとキリがないので省略します。


クロス

ギターを拭くための柔らかい布のこと。
ティッシュやタオルではギターの表面に細かい傷をつけてしまう場合があるので専用のものがあると安心です。
値段は楽器屋さんでは500円ほど。



ニッパー

ギターの弦を切ることが出来る工具のこと。
弦交換の時には必要になるのでこれも1つ用意しておきましょう。
楽器屋さんで売っている専用のものは高いですが、100均やホームセンターのものでも十分です。



オイル・ポリッシュ

ギターの汚れを落とし保湿するための薬剤のこと。
基本的にはなくても困りませんが、アコギやビンテージギターになるほどしっかりと乾燥対策をしておく方が良いです。
また汚れを染み込ませない効果もあり、楽器屋さんで1000〜1400円くらい。



フレット磨き

フレットや金属パーツの錆びを落とすための研磨剤のこと。
クロスに染み込ませる液体タイプと、研磨効果のある布のタイプがあります。
液体タイプは性質上もう一枚クロスを用意しないといけないので布タイプがおすすめです。
楽器屋さんではどちらも1000円前後。



Dr StringLife

一度錆びてしまった弦の錆びを落とすための薬剤のこと。
新しい弦の表面を覆って錆びを防ぐ効果もある珍しい商品です。
値段は少し高いですが楽器屋さんで2500円ほど。



接点復活剤

エレキ、エレアコ、エフェクターなどのジャックの接触を復活させるためのスプレーのこと。
頻繁にガリノイズが出たりする場合にはかなり効果があります。
楽器屋さんでは1000円〜1500円ほど。


湿度調整剤

ギターをケースで保管する場合にケース内の湿度を調整する乾燥剤のこと。
ただ湿気を吸収するだけでなく、過度な乾燥を防いでくれるタイプのものが多いです。



さて、それでは大まかなメンテナンスの流れや道具が分かってきたところで、ここからは実際の方法を詳しくご紹介します。


3.日常的なギターのメンテナンスと保管

まずは普段ギターを弾いたあとにして欲しいちょっとしたメンテナンスについて見ていきましょう。
実は日常的にするべきメンテナンスというのはそれほど多くありません。

具体的には、

・弦の拭き掃除
・ボディの拭き掃除
・きちんとした保管

の3つです。

並べて書いてしまうと「面倒だな」と感じる方もいるかもしれませんが、慣れれば数分の作業なので、ぜひ練習後の習慣にしてくださいね。


3-1 弦の拭き掃除

ギターを弾いたあと一番優先して手入れをしてほしいのは「弦」です。

というのも、弦についてしまった手汗や油はそのままにしておくと弦を錆びさせてしまうから。
クロスで弦をつまむようにして1往復ずつ拭くだけでもかなりの錆止め効果があります。

また、指板に少しずつたまっていく手あかなども時間がたつと固まってしまい落とすのが意外と大変なので、毎回サッとだけでも拭いておきましょう。

弦の錆びに困ったときには「ギターの弦の錆びによる影響とその防止対策」という記事も参考にしてみてください。


3-2 ボディの拭き掃除

ギターの手入れといえば思い浮かべる人も多い「ボディの拭き掃除」ですが、意外にもこれは毎回はしなくてもいいものです。

ボディが油でベタベタしていたり、汗で水滴がついている場合などにしっかりと拭き取ってやりましょう。
もちろん余裕があれば毎回きちんと拭いてやってくださいね。

※基本は乾拭きだけでOKです。オイル・ポリッシュの使い方については記事後半の大掃除編で紹介します。


3-3 ギターの保管

ギターの保管は普段からできる大切なメンテナンスの1つです。

あまり難しいことをする必要はありませんが、良い状態で長くギターを使うためにも少しだけ気をつけてやってください。
ここではギターを保管する上で大切なポイントを4つ簡単に紹介しておきますね。

①置き場所
高温多湿と直射日光を避けられる場所。
出来れば普段生活している室内が良いです。

②湿度
およそ50%が良いと言われています。
梅雨の湿気やエアコンの直風による乾燥には要注意です。

③置き方
スタンド、ケースどちらでも構いません。
壁に立てかけたり床に寝かせたりするのはあまりおすすめしません。

④弦は緩める?
頻繁に弾いてネックが反らないようであれば緩める必要はありません。
たまにしかギターにさわれない場合や、ネックが反りやすいようであれば半音〜1音くらい緩めましょう。

なんだか難しそうなギターの保管ですが、基本的には「人が過ごしやすい環境」においてやることがベストだと思ってください。

ギターの保管についてさらに詳しい内容は

ギターの保管方法と扱い方 |室内での置き方や湿度調整など
ギター保管で弦を緩めるメリットとデメリット
ギターが湿度から受ける影響と湿気乾燥への対策

などの記事をご覧ください。


4.ギターの弦交換

買ったばかりのギターにはほとんどの場合きちんとした弦が張られているので、「弦交換は未知の領域だ」という方も多いですよね。

実は弦交換についてはいくつか別の記事の中で詳しく説明しているので、今回は「弦交換のタイミング」と「弦交換の方法」についてダイジェスト版で見ていきましょう。


4-1 弦交換のタイミングは?

そもそも、ギターの弦交換というのはどんなタイミングで、どれくらいの頻度でするものなんでしょうか。

まず、絶対に弦交換が必要になるのは、

・弦が切れてしまったとき
・弦が錆びてしまったとき

の2つ。

弦が切れたときは分かりやすいですよね。
一方で、一見問題なさそうな弦の錆は実はギターの「フレット」が削れる大きな原因になるので、ギターを長く使うためにもしっかり交換するのがおすすめです。

次に弦交換の頻度ですが、田村のおすすめは1〜3ヶ月以内での張り替えです。
これはなるべくギターらしく美しい音を維持するためという部分が大きいです。

弦の寿命や錆についてもう少し詳しく知りたいという方は「弦の寿命と交換時期を判断するポイントとは」「ギターの弦の錆びによる影響とその防止対策」という記事もぜひ合わせてどうぞ。


4-2 弦交換の方法

それではいよいよ弦交換の方法について見ていきましょう。

弦交換は実はこだわりだすと色々なポイントや巻き方などがあるんですが、今回は「1番シンプルな巻き方と流れ」を写真を使いながら簡単に説明します。


①古い弦を外す



まずは古くなった弦を外してしまいましょう。
弦がダルダルになるまでペグを緩めて、ニッパーで切ってしまってください。
エレキの場合はするっと抜ける場合が多いですがアコギの場合は「ブリッジピン」を引き抜いてやる必要があります。


②弦をブリッジに固定する



古い弦を全て外したら新しい弦をブリッジに固定します。
エレキの場合は穴に弦を通して、アコギの場合はブリッジピンの溝が弦の方を向くように差し込んで弦を引っ張りながら止めてください。


③弦を緩める



次にブリッジに固定した弦の先をヘッドの金具にも通してください。
その後弦を何周か巻くためにペグ同士の間隔を目安に弦を戻して緩めます。
見やすいように折り目をつけていますがなくても良いです。


④弦を巻きとる



あとは弦の先端の下側に向かってどんどん弦を巻き取っていきます。
ある程度ピンと弦が張ったら次の弦に進んでいき、6本全て軽く張れたらチューニングをして弦交換完了です。


+α 弦交換をもっと詳しく

さて、今回はとても簡単そうに弦交換の手順を説明しましたが、弦交換は意外と奥が深く、とくに弦を巻き取るのは慣れるまで少し難しいものです。

張替え後の弦の音を良くするための一工夫や綺麗に巻くコツ、そのほかの巻き方の流派などについては別の記事で詳しく説明しているので、良かったらぜひご覧ください。

ギター弦交換の方法 |きれいに張り替えるコツと注意点とは
ギター弦の3種類の巻き方 |マーチン・ヤマハ・ギブソン巻き


5.弦を外して大掃除

さて、ギターの弦交換の方法はイメージしてもらえましたか?
実は弦交換でギターの弦を外しているときは大掃除やリペアなどの少し大掛かりなメンテナンスをする最大のチャンスでもあります。

弦交換だけ手早くすませてしまうのもいいですが、せっかくなので古い弦を外し終わったら一度しっかりギターのメンテナンスをしてあげてください。


大掃除とオイル掛け

ギターを大掃除するときは、まず初めに普段は手が届かない弦の下や指板の上などをしっかりと乾拭きで拭き取ってやってください。
きっと気づかないうちにホコリや汚れが溜まってしまっていると思います。

そしてこのタイミングで出来ればおすすめしたいのが乾拭きの後に「オイル」を使ってギターを拭いてやること。
オレンジやレモンなどの柑橘系のオイルには固まって取れにくくなってしまった汚れをきれいに落としてくれる効果と、ギターの木材を保湿して乾燥から守ってくれる効果があります。

毎回オイルを使う必要はありませんが、汚れが多くこれから乾燥していく夏の終わりや、ベタベタ汚れが増えていく春先など、シーズンの変わり目を目安にしっかりオイル掛けをすると効果が大きいのでおすすめです。
落ちにくい指板汚れもよく落ちるので、余裕があれば楽器屋さんで1瓶買っておきましょう。


6.ギターの調整と修理・リペア

さて、リペアと聞くとなんだか少し難しそうですが、リペアとは調子が悪くなってしまったギターを修理・調整すること。
ギターの傷んだ部分に気付き、弾きやすい状態に戻すことも大切なメンテナンスの1つです。

これからギターを始めるという方も「いざという時」に備えて、リペアについての簡単なイメージを一緒に確認しておきましょう。


6-1 どんな時にリペアするの?

リペアや調整は「ギターが割れたり壊れてしまったとき」にはもちろんですが、「なんだか最近弾きにくくなってきたな…」と感じたときにも行います。

よくあるリペアの例としては、弦を弾くとビヨーンというノイズが混ざる「弦のビビリ」、弦を弾いてもうまく音が出ない「音詰まり」、ネックが変形して気づくと弾きにくいギターになってしまう「ネックの反り」などがあります。

他にも自分に合った弾きやすい弦高に調整したり、ピックアップを後付け・交換したりすることなども含めて「リペア」と呼んでしまう場合も多いです。


6-2 リペアは誰に頼むの?

基本的にはリペアや調整はプロのリペアマンさんに頼むのがおすすめです。

楽器屋さんに常在でリペアマンさんがいるお店もありますし、リペアやオーダーメイドなどを扱う専門のギター工房さんを探しても良いでしょう。

「お住いの地域 ギター リペア」などで調べると色々と情報が出てくると思うのでリペアの前に一度調べてみるのがいいと思います。

ギターに慣れてくるとネックの調整やピックアップの交換などは自分でやってしまう方も多いですが、慣れないとネック調整1つとっても意外と難しいもの。
最終的には自分でする場合でも、初めのうちは大切なギターほどリペア工房で相談して色々話を聞いてみることをおすすめします。


6-3 リペアをもっと詳しく

リペアの具体的な種類や料金、修理にかかる期間などについてもっと詳しく知りたい方に向けて、新しい記事を書く予定です。
完成次第ここにもリンクつけるので、お楽しみに。

※今すでにあるリペアの個別記事

トラスロッドはNG?ネックの反りの原因と確認・調整の方法
弦がビビる原因とビビりを直す方法
ギターフレットの交換とすり合わせの違いから料金・時期まで


まとめ

さて、今回はちょっとした簡単な掃除と手入れからリペアまで幅広い内容をご紹介しました。

初めてだと頭がいっぱいいっぱいになってしまうかもしれませんが、日常の拭き掃除や保管など、出来る範囲から少しずつギターの扱い方やメンテナンスを覚えていきましょう。

ギターの世界では「ギターを毎日拭いている人は上手くなる」という都市伝説があるくらいなので、ギターを気遣って大切に扱う心があれば、きっとギターもいい音を奏でてくれるはずです。


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