アコギや楽器を家で練習するための防音対策

アコギを家で練習するために、部屋の防音対策に挑戦してみたい。

きっとそんな風に思ったことがある人はとても多いですよね。

田村自身も、アコギを買ってから実際に部屋の防音対策をするまでの5年間、ずっと部屋の防音方法をあれこれ考えていました。
皆さんにも注意して欲しいのが、防音対策には効果のあるものと、頑張ってもほとんど意味のないものがあるということ。

今回は田村が実際に行った対策を元に、アコギを家で練習するためにおすすめできる防音対策をご紹介します。

1.アコギの防音対策って?

「アコギの防音」という言葉は実は色々な意味で使われることがあります。

例えば、田村は今までにアコギの騒音対策として、

アコギの消音で、練習の音を小さくする方法
アコギの練習場所と環境。その利用方法や注意点について。

などの記事を書いてきましたが、広い意味で言ってしまえばこれも防音と呼ばれることがあるということ。

しかし今回ご紹介するのは文字通り「アコギの音を防音する方法」、つまり部屋自体の防音性を高めることでアコギの音漏れを防ぐ方法です。

アコギの消音や練習場所については先ほどの記事をご覧になってくださいね。

アコギはヴァイオリンやトランペットなどに比べれば音量も出にくく、ベースなどのようにものすごく低音が出るわけでもないので、楽器としては比較的防音しやすい方だと言えます。

ここからはすぐに出来る防音対策から少し難しいものまで、順番に見ていきましょう。

2.アコギを弾く向きに注意しよう

まずは1番基本的なことですが、アコギを弾くときには「部屋の向き」を意識するようにしてください。

というのも、マンションやアパートの場合は同じ壁でも「音が漏れとも大丈夫な面」と「音が漏れたら迷惑になる面」があると思います。

アコギというのはサウンドホールの仕組み上、正面に対してとても強く音を飛ばせる楽器なので、アコギを弾くときには「音が漏れても大丈夫な面」の方を向くようにしましょう。

部屋の中にいるとあまり差は感じませんが、1度壁に反射した音と直接壁に届いた音では防音の上でのエネルギーが大きく変わってくるんです。

もしも部屋に押入れがある場合は、押入れに向かってアコギを弾くと音を大きく減衰させてくれる効果がありますよ。

3.タンス・本棚を活用しよう

家に背の高いタンス・本棚などがある場合はそれもアコギの音を吸収したり、はね返したりするのに大きな効果があります。

※防音では音を吸収することを吸音、遮る(さえぎる)ことを遮音(しゃおん)と呼ぶ

例えば、部屋の模様替えの時に「音が響いて欲しくない壁」の前にタンスや本棚を置くと、それだけでも部屋の防音性は大きく変わるでしょう。

このとき、本棚・タンスと壁はぴったりくっつけず、少し広めの隙間があった方が防音性は高くなります。
少し部屋が狭くなってしまいますが、5cmくらい離しておくと良いかもしれません。

※軽い木で出来ていて中身がスカスカの場合はあまり効果がありません。

防音的な難しい話は避けますが、「音が響いて欲しくない壁」の前に音を跳ね返す盾を作って、そこで跳ね返った音は代わりに「音が響いても良い面」に逃がしてしまうということ。
タンスと壁の隙間には室内の音を弱らせる効果があります。

4.簡単な防音に挑戦してみよう

さて、ここまでは家の中のものを使って出来るアコギの防音対策ですね。

ここからは1番簡単に出来る部屋の防音方法を2つ見ておきましょう。

4-1 ドアの隙間を塞ぐ

これはドアから廊下などに漏れてしまうアコギの音を防音する方法ですが、安くて手軽な割りにかなりの効果があります。

手順は簡単で、具体的言うと隙間テープと呼ばれる防音材をドアの隙間に貼り付けるだけです。

隙間テープは100均やホームセンターで売られていますが、田村としてはホームセンターのものがおすすめです。

詳しいドアの隙間の塞ぎ方については「ドアの隙間を防音テープとゴムで埋める方法 |音漏れ・エアコンに」と言う記事で紹介しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
田村の場合の予算は2500〜3000円くらいでした。

4-2 防音室・防音テントなどを買う

こちらは最低でも数万円〜のお金が必要になってしまいますが、市販の小型防音室を買うというのも立派な防音手段です。

以前楽器屋さんで売られていた「簡易防音室」に入らせてもらったんですが、完璧な防音性は望めないものの、アコギの音に対してはかなりの防音効果がありました。
(記憶上120cm四方くらいの広さで10万円ほど)

田村の場合、最終的には「自分で防音室を作る」という方法をとりましたが、設計をどうしようか、材料をどうしようかと悩んでいる間にかなりの時間がかかっています。
幸い元から工作が好きだったので設計自体も楽しめましたが、時間も含めた純粋なコストパフォーマンスで言えばやはり市販の防音室には敵いません。

全力での練習は出来なくても、自分でDIYを勉強しながら防音の設計を考えたり、カラオケやスタジオに通ってアコギを練習することを思えば、決して高い買い物ではないと思いますよ。

※試したことはありませんが、Amazonで上位に表示されやすい「ダンボール防音室だんぼっち」は個人的にあまりおすすめできません。詳しくは「ダンボールの防音効果を5つの面から徹底検証」へ。

5.もっと本格的に防音がしたい場合

ここから先はもはやリフォームやDIY(日曜大工)的な、「アコギとは全く別の趣味」レベルの話になってきます。

ここまでの防音対策で自分に合ったものがなかった場合、残される方法は「自分で防音室を作る」「防音工事を頼む」など少し大がかりなものばかり。
専門の業者さんに防音工事を頼む場合はかなりの予算を見ておいた方がいいでしょう。

また、「自分で防音室を作る」というのも、DIYに慣れていない人にとってはきっと中々大変なものだと思います。

「アコギは好きだけど、防音やDIYは別に趣味ってほどじゃないな」という方は、悪いことは言わないので、市販の小型防音室を考えてみてください。
長い目で見るときっと節約になるはずです。

ただ、「防音DIY楽しそう!」という方はぜひ一緒に防音対策を頑張っていきましょう。

田村が防音室を自作した方法やその作業工程、防音に使える身近な材料などについてはきちんと記事にまとめてあるので、興味がある方は「防音について」から探してみてくださいね。

まとめ

このアコギの防音記事についてはもしかすると、「これだけ?もっと他に内容はないの?」と感じた方も多いかもしれませんね。

しかし実際のところ、家で簡単に出来る防音対策というのは本当にこれくらいしかないんです。
他にも吸音材を配置してみたり細かな工夫をすることは出来たとしても、きっとほとんど効果は感じられないでしょう。

田村は自分自身が防音対策を考えることにかなりの時間を使ってしまったので、みなさんには出来るだけ安くて手軽な防音対策だけを考えて欲しいんです。

また、家具などを使った防音対策だけでもアコギの消音対策と併用すれば意外と効果があるもの。

そしてアコギは何も家でしか弾けないものではありません。

なので「防音は予算的にきついな」と思った方は、良かったら「うるさいアコギの練習で、騒音問題と近所迷惑を避ける方法」という記事から自分に合ったアコギの消音方法や練習場所も探してみてください。

少しずつ貯金しながらアコギを練習しておいて、いつか小さな防音室を買うというのも素敵な目標じゃありませんか?

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