ドアの隙間を防音テープとゴムで埋める方法 |音漏れ・エアコンに

ドアの隙間を防音テープで埋めた様子防音

ドアの隙間は音漏れやエアコン効率の低下につながるから、防音や節約の意味で出来ることなら塞いでしまいたい。

そんな風に思うことって多いですよね。

ドアは構造上どうしても隙間ができてしまうものですが、普段生活していると「通気性があること」よりも密閉されていることのほうがメリットが大きく感じます。
田村も、部屋の色々な防音対策を進めていく中で、どうしてもドアの隙間からの音漏れが課題になってしまいました。

またドアの隙間を埋めることは、うるさいドアの開閉音や戸当たり音の消音、エアコン効率の改善などにも効果があります。

今回は、ホームセンターで売られている隙間テープ(防音・消音テープ)と制振ゴム素材を使って、部屋のドアの隙間を徹底的に塞いだ方法について詳しく見ていきましょう。

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1.ドアの隙間を埋めるメリットは?

まず今回田村が行った「ドアの隙間埋め」作戦ですが、実際にはどんなメリットがあるんでしょうか。

「1つの目的のためにこの記事を読んでるよ」という方も、せっかくなのでぜひドアの隙間を埋めることの3つのメリットを知っておいてください。

1-1 ドアのうるさい開閉音を小さく消音

ドアの隙間にクッション性のあるテープなどを挟むことで「ドタン、バタンというドアの開閉音を消音する」ことができます。

とくに風などでドアが強く閉まる時の「バターン」という音はかなりの騒音ですよね。

「ドアの閉まる音」はドア枠についている「戸当たり」とドアが強く衝突することで出てしまうので、防音の世界ではこの時の音を「戸当たり音」と呼んだりもします。

戸当たり音の軽減の場合は「戸当たりにクッションを挟めれば良い」ので、全ての隙間を塞ぐ必要はなく、対策が簡単です。

1-2 エアコンの効率が上がる・冷暖房費の節約

ドアの隙間を塞ぐということは、「部屋の空気の出入りを防げる」ということ。

部屋の気密性を高めることが出来れば、これまで隙間から逃げて行ってしまっていたクーラーの冷気やヒーターの温風などを部屋の中に閉じ込めることができます。

もちろん、逆に外からの熱風や冷気も入ってこれなくなるので、エアコンや冷暖房の効率は隙間を塞ぐ前よりはるかに良くなるでしょう。

ドアの隙間を通じて「部屋の中の空気と外の空気が直接繋がっている」というのは、想像以上に室内の温度を逃してしまうことになるもの。
夏冬にドアを密閉することで得られる光熱費の節約はなかなかバカになりませんよ。

1-3 ドアからの音漏れが減る

ドアの隙間をしっかり埋めることが出来ると「部屋の防音対策」にも大きな効果が期待できます。

とくにドア下の大きな隙間などは「ドアの意味がないんじゃないか」と思えるほど音が筒抜けになってしまうことが多いです。

ドアの隙間をうまく密閉できれば、部屋の中からの音漏れや、外からの騒音を大きく軽減することが出来るでしょう。

ただし、防音のためにドアの隙間を塞ぐ場合、「何でもいいから隙間を埋める」だけではあまり効果が得られないんです。
なので、音漏れ防止はドアの隙間対策の中でも1番難しいと言えます。

今回田村はこの音漏れ対策をメインにドアの隙間の「消音、吸音、遮音」についてもご紹介しますので、防音目的の方も安心してくださいね。

2.ドアの隙間を埋める方法は?

ドアの隙間を埋めるためには「隙間テープ」と呼ばれるものを使うのが一般的な方法です。

隙間テープとは簡単に言ってしまえば「テープのように貼り付けることが出来るクッション素材」のこと。
100均やホームセンターでも簡単に手に入り、「防音テープ」や「消音テープ」と呼ばれていることもあります。
※防音や保温の効果は素材によってかなり違うので要注意。

また、ドアの隙間の音漏れをしっかり遮音するためには「防振ゴム」と呼ばれるゴム素材を使うのもかなり有効な手段だと言えるでしょう。

ここからは「実際にどうやってドアの隙間を塞いだのか」という作業工程や、「隙間テープ・制振ゴムの選び方と使い方」などを説明していきますね。

3.ドアの隙間の大きさを測る

さて、それではまずはドアの隙間のサイズを測ってみましょう。

隙間の幅や長さがわからないと対策も材料も決められませんからね。

ドア下の隙間

ドア下の隙間とその大きさ

ドアの隙間としては1番大きく、音漏れ・エアコン効率の対策でも厄介なのがドア下の隙間ですよね。

このように幅が広い隙間からの音漏れを防音する場合には、「隙間テープや消音テープ」などによる密閉や吸音だけでなく、遮音の対策も考える必要があります。
エアコン効率を上げたい場合には簡易的な密閉でも十分です。

隙間の幅は1cm、長さ約80cm。

ドア横: ノブ側の隙間

ドアノブ横の隙間とその大きさ

ドアの「ドタン、バタン」といううるさい開閉音の原因にもなりやすいのがドアノブ側にある「戸当たり」部分。

戸当たりには初めから簡単なクッションなどが付いていることも多いですが、戸当たり音の軽減や空気の密閉にはかなり頼りない印象です。
田村の場合、ドアを閉めた状態でもクッションとドアの間に隙間があるので、どちらかというと強い衝突でドア枠やドア自体を傷めてしまわないように付けられているんだと思います。

この部分にも追加で対策が必要そうですね。
戸当たり音を軽減したい方はこの部分を重点的に対策しましょう。

隙間の幅は6mm、長さ約210cm。

ドア横: 蝶番側の隙間

蝶番側の隙間とその大きさ

蝶番(ちょうつがい・ちょうばん)とはドアを支えている金具のこと。

どの家でも蝶番側の隙間はそれほど大きくないと思いますが、音や空気が通り抜けるには十分すぎる大きさだと言えるでしょう。

この部分に隙間テープやクッション性のある防音テープを使うと、ドアの衝撃を大きく柔らげる効果も期待できます。

隙間の幅は3.5mm、長さ約210cm。

ドア上の隙間

ドア上の隙間とその大きさ

最後にドアの上の隙間ですね。

ドアの上側は戸当たり部分にクッションなどが無いことが多いので、意外に空気や音の出入りの原因になる場所だと言えます。
もしくは戸当たりがないドアもありますよね。

ドアの縦向きの隙間は埋めるのが難しいですが、戸当たりの位置に隙間テープや防音テープを貼ってやれば、かなり音漏れ・空気漏れを軽減できるでしょう。

隙間の幅は5mm、長さ約80cm。

4.今回選んだ材料と費用

さて、大まかな隙間のサイズ感が分かったところで、今回「ドアの隙間埋め防音作戦」で使った材料をご紹介しておきます。

防音テープ(隙間テープ)

防音テープとその厚さ

これはホームセンターで売られていた「防音テープ」という名前の隙間テープです。

特徴を簡単に説明すると、

・素材は柔らかいゴム製
・2つのゴムチューブが連結した構造
・真ん中を手で割いて使うことが可能
・裏側の紙を剥がすとテープになる
・厚さは5mm、上から軽く押すと3mm

これだと色々なタイプのドアの隙間にも使いやすそうですよね。

この防音テープは「1mあたり約300円の切り売り品」、つまり「好きな長さだけ切ってもらって買う」タイプのもの。
先ほど測ったドアの隙間は全部で580cmだったので、今回は6m切ってもらいました。(1800円)

100均の隙間テープに比べると割高ですが、しっかりした「空気層」を作ることが出来るタイプの隙間テープは保温力や密閉力はもちろん、防音の吸音や消音にも大きな効果が期待できます。
※100均の隙間テープについては後できちんと紹介しますね。

防振ゴム

厚さの違う2種類の防振ゴム

防振ゴムという言葉はなかなか聞き慣れないかもしれませんが、簡単に言うと重たくてどっしりとしたゴム素材のこと。

音で振動しにくい性質があるため、音漏れ防止効果と遮音性が優れているのが特徴で、ホームセンターなどで売られています。

今回はドア下の隙間が1cmと大きかったので、その部分に防振ゴムを挟むことでドアの遮音性を高める狙いです。

田村が購入したのは幅5cm、長さ1mのもので、後で調整できるように厚さ5mm(約500円)のものと3mm(約200円)のものを1つずつ選びました。

合計金額

防音テープ(300円/m)×5m…1800円
防振ゴム50×1000×5mm…500円
防振ゴム50×1000×3mm…200円

合計2500円

5.隙間テープを貼る作業工程

さて、それでは買ってきた防音テープと防振ゴムを使ってドアの隙間を塞ぎ、部屋の防音性とエアコン効率を高めていきましょう。

防音テープの貼り付けは、貼る場所さえ間違えなければとても簡単な作業です。

5-1 防振ゴムを伸ばす

防振ゴムを伸ばしてクセを取る様子

小さなロール状に巻かれていた防振ゴムには「丸まりグセ」がついてしまっているので、まずはこれを伸ばしておきます。

また、新品の防振ゴム素材は少しゴムの匂いが強いので、しばらくベランダなど風通しの良い場所に置いておくのがおすすめです。

田村の場合は床の上に養生テープで固定して、上に重石を乗せて数日置いておきました。

5-2 ドア横:蝶番側のテープ貼り

蝶番側に防音テープを貼る様子

①隙間テープを貼り付けるドア枠部分
②隙間テープの裏紙を剥がす
③蝶番の金具は避けて上から下までまっすぐ貼り付ける
④完成

蝶番側の隙間はドアの側面にテープを貼っても良いですが、ドア枠側に貼り付ける方が作業しやすいのでおすすめです。

5-3 ドア横:ノブ側のテープ貼り

ドアノブ横に防音テープを貼る様子

①テープを半分に割く
②ドアの側面の内側にテープを貼る
③完成

ドアの側面に隙間テープを貼り付けるときは、必ず内側(ドアが開く向き)に貼るようにしないとドアが閉まらなくなってしまうので気をつけましょう。
残ったもう半分のテープはドア枠側に貼り付けておくととさらに効果を高めることが出来ます。

ドア横に防音テープを貼る位置

ドア枠側にも隙間テープを貼る場合は「戸当たり部分」に貼るようにしましょう。
ドア枠の手前にテープを貼ってしまうとドアが閉まらなくなってしまうので注意してくださいね。

田村の場合は元からあるクッション材が幅を取っていたので、ドア枠側には防音テープを貼りませんでした。

5-4 ドア上のテープ貼り

ドア上に防音テープを貼る様子

①ドアの戸当たり部分に半分に割いた隙間テープを貼る
②戸当たりのすぐ手前の上面にもう半分の隙間テープを貼る
③完成

ドア上の隙間は奥の戸当たりと、そのすぐ上に半分ずつ隙間テープを貼りましょう。
部屋の中からは完成図が分かりにくいですが、奥にはぎっしり隙間テープが詰まっています。

ドア上に防音テープを貼る位置

ドア上の隙間の場合、ドア枠の内側や、ドアの側面に直接テープを貼ってしまうとドアが閉まらなくなることがあります。
必ず戸当たり部分(戸当たりがない場合は戸当たり付近のドア枠)に隙間テープを貼るようにしましょう。

5-5 ドア下のテープ貼り

ドア下の隙間を埋める工程

①防振ゴムでドアの大まかな隙間を埋める
②ドアの裏に半分の隙間テープを貼る
③床側にもう半分の隙間テープを貼る
④防振ゴムと合わせて完成

ドア下の隙間だけは広すぎて隙間テープだけで埋めるのはなかなか難しい部分ですよね。

「上下に隙間テープを貼るだけ」という作戦もありますが、多くの場合は隙間が残ってしまう上に、音の性質上それだけではほとんど防音効果が見込めません。

このドア下の防音方法についてはもう少し詳しく説明していきますね。

6.ドア下の隙間の防音方法

さて、今回のドアの隙間防音で、田村の最大の目標とも言えるのが「ドアの下の隙間を遮音すること」です。

ここからは先ほど紹介したドア下防音の手順をもう少し詳しく見ていきましょう。

6-1 防振ゴムの加工

まずは伸ばしておいた厚さ3mmと5mmの2本の防振ゴムを切り貼りして、ドアの隙間に合わせていきます。

防振ゴムの切り分け

防振ゴムをドアの幅に切る様子

防振ゴムは幅が5cmもあるとドアの下からはみ出してしまうので、まずは2本とも縦半分に切って4本に分けることにしました。

この時一度床に固定してボールペンで線を引くと綺麗に切れると思います。

ちなみに、田村は何も考えずに半分に切ってしまったんですが、皆さんはドアの幅をきちんと測るようにして下さいね。
(田村の場合2.5cmで偶然ぴったりでした)

防振ゴムのサイズ確認

防振ゴムの厚さをドア下の隙間に合わせる様子

次にさっき切ったゴムを重ねてドアの隙間に合わせてみます。

ドアの隙間がちょうど1cmくらいなので、「運が良ければ5mmの2枚重ねでぴったり合うんじゃないか」と思ったんですが、やはり分厚すぎるようです。

5mmと3mmの組み合わせの方は簡単にドア下に入ったので、今回はこの組み合わせで防振ゴムを使うことにしましょう。

防振ゴムの貼り合わせとサイズ調整

ドアの傾斜で防振ゴムがはまらない様子

写真は厚さ3mmと5mmの2本の防振ゴムを両面テープで貼り合わせて、ドアの横幅にカットしたときの様子。

上手くいったと思ったんですが、いざドアを閉めてみるとドアは防振ゴムに引っかかってしまいました。

どうやらドアというのは「蝶番から離れるほど、わずかに下に下がってくる」もののようで、④の位置より先には防振ゴムが入りません。

つまり、ドアノブ側に行くほど「隙間が狭くなっていく」ので、このままでは詰まってしまうんですね。

ドア下の隙間を加工した防振ゴムで埋めた様子

そこで、ドアが詰まってしまう部分だけ少し防振ゴムの厚みを減らすことにします。
方法は簡単で、

①貼り合わせていた5mmの防振ゴムを20cmくらい剥がし切り取る
②その部分に両面テープを貼り直して3mmの防振ゴムに付け替える
③防振ゴムのドアノブ側が3mm+3mmになるので薄くなる
④再びドア下の隙間にセットする
⑤完成

これだけでもかなりの音を遮音できますが、実はドア下にはまだ1〜2mmくらいの隙間が残っているので、次はその部分をさらに防音テープで塞いでいきます。

6-2 防音テープで仕上げる

防振ゴムとドアのわずかな隙間

ドア下にわずかに残ったこの隙間は、防音テープをうまく使って完全に埋めてしまいましょう。

隙間の上下に防音テープを貼る

ドア下に防音テープを貼る様子

半分に切った防音テープを隙間の上下に貼って、完全密閉を目指してみます。

①ドアの裏に半分の防音テープを貼る
②ドアの真下(床)にもう半分の防音テープを貼る
③防音テープ貼り付け完了

ドア下の側面に防音テープを貼るのは少し難しいですが、ハサミの先で押したりしながらなんとか貼り付けていきましょう。

ドア下防音の完成

防振ゴムを両面テープで固定して仕上げる様子

あとは先ほど作った防振ゴムを何ヶ所か両面テープで床に固定すれば、ドア下の防音対策完了です。

防振ゴムとドアの隙間は「ドアすれすれ(上側)」、防音テープ同士の隙間は「ドアと床の中間(真ん中)」に出来るので、2つを合わせれば上手く隙間をカバー出来るんですね。

防音テープと防振ゴムはぴったりくっつけることが防音効果を高めるコツです。

7.実際の防音・保温効果は?

ドアの周りの隙間が防音テープで埋まった完成図

さて、これでドアの隙間の防音対策は全て完了です。

気になる音漏れや戸当たりに対する防音効果と、エアコン効率についてですが、今回はどちらも大きく改善することができました。

音漏れ防止の成果

まず廊下から聞こえてくる音は「ドアが一枚増えたんじゃないか」と思うほど小さくなります。
もちろんドアの面をそのまま貫通してくる中低音には効果がありませんが、「ビニールのシャリシャリした音〜人の話し声」くらいの中高音や、「これまでドアの隙間を直接通っていた音」には大きな消音が実感できます。

戸当たり消音の成果

戸当たり音に関しては、「ドア両横と上の防音テープ」がクッションの役割を果たしてくれるのでほぼ鳴りません。
よほどの強風だとしても、大きな音を立ててこの扉を閉めるのは難しいでしょう。

エアコン効率の成果

エアコン効率も、そもそも空気が出入りする隙間がなくなった上に、そこを埋めているのは「優れた保温力のある中空のゴム素材」なので、ほとんど熱を逃がしてしまうことはありません。
むしろ、今やドアの面を通じて逃げてしまう温度の方が大きくなっているくらいでしょう。

長い目で光熱費を見れば、2500円の出費は十分に元が取れそうです。

ただしここまですると部屋の気密性が高くなりすぎるので、適度な換気には気をつけてくださいね。

8.隙間テープは100均?ホームセンター?自作?

さて、これからドアの隙間対策をする方のために、「ドアの隙間を塞げる材料」を一通りご紹介しておきます。

田村は以前、部屋の中に防音室を自作したときに色々な防音材をリサーチしたんですが、その中で現実的に「ドアの防音や密閉」に使えそうな材料は

・新聞紙などによる自作
・100均の隙間テープ
・ホームセンターの防音テープ、防振ゴム

の3つです。
防音テープと防振ゴムはここまでに何度も登場していた材料ですね。

ここからはその3つの材料について、費用や特徴を順番に見ていきましょう。

8-1 隙間テープは新聞紙で自作出来るか

ドアの隙間を新聞紙で埋めてみた様子

これは実験的なものでしたが、田村は今回ご紹介した防音対策の前に、すぐ手元にあった「新聞紙と養生テープ」を使ってドアの隙間を埋めてみたことがあります。

というのも、紙というのは束になると意外とバカにできない吸音力、クッション性、密閉性があるので、実際に「隙間を埋めることでどれくらいの防音効果があるのか」をある程度検証することが出来るんです。

上の写真はドアの隙間にギリギリ挟まるくらいの「新聞紙がぎっしりつまった帯」を作って、全ての隙間を埋めてみた様子です。

新聞紙の防音効果

新聞紙をぎっしりドアの隙間に詰めると音漏れは高音が少し吸音されてマイルドになったものの、あまり防音効果が高いとは言えませんでした。
ドア下には1cm近い大きな隙間があるので、やはり「吸音材」を詰めただけでは音はかなり漏れてしまうようです。

新聞紙だけでの隙間防音は「無いよりはマシだけど、作るほどではない」というのが田村の正直な感想です。

新聞のエアコン効率UP効果

一方で、新聞紙の束は保温力も気密性もそれなりに高く、「エアコン効率を高めて節約」という意味ではかなりの威力を発揮しました。
ただ、耐久力の低さと湿気への弱さなどもあって、やはり紙だけでの長期対策には限界も感じます。

ガムテープと新聞紙(もしくはいらない紙)さえあれば簡単に無料で出来るので、興味があればぜひ実験版、お試しといった感じで作ってみてくださいね。
※田村は2週間ほど使用

8-2 100均の隙間テープの効果とコスパは?

100均の防音テープ

写真は100円均一のSeria(セリア)で売られている隙間テープですが、色々な種類がありますね。

長さや厚み、パッケージの説明を見てもらえると分かりますが、100均の隙間テープは基本的に「戸当たり」部分、つまりドアノブのある面に使うことを想定して作られているようです。
※写真右下に少しだけ写っているような「ドア下の隙間用」の定規型のテープもありました。

100均の隙間テープの防音効果

パッケージに一言も「防音・消音」などの言葉がないことからも予想できますが、100均の隙間テープに「防音テープとしての効果」は全く期待できません。

田村が見た100均の隙間テープはどれも密度の低いスポンジ系の素材でできていたので、戸当たり音を軽減する効果はあっても、ドアの音漏れを防ぐには少しスカスカすぎます。
防音効果で言えば先ほどの新聞紙の方が優れているでしょう。

100均の隙間テープのエアコン効率UP効果

100均の隙間テープは「薄すぎる、もう少し気密性が欲しい」などの不満な点もあるものの、部屋の保温にはある程度の効果を発揮してくれます。

エアコンの効率を高めるために100均の隙間テープを買う方は「ドアの両横とドア上用」にそれぞれ隙間テープを1本ずつ、ドア下用テープを1枚の全部で4点が必要なので、費用は400円くらいですね。

保温効果についても新聞紙の方が優れていますが、安くて手軽で耐久性もあるというのは100均の隙間テープの大きなメリットだと言えます。
何も対策しないことを思えば、エアコンの冷気や暖房の暖かさをかなり閉じ込めてくれるはずなので、ぜひお試しください。

8-3 ホームセンターの防音テープとゴム素材

ホームセンターの防音テープと防振ゴム

今回田村がドアの防音用に使用したのがホームセンターにある「防音テープ」と「制振用のゴムロール」です。

ホームセンターの防音テープ

防音テープについては、田村が使ったもの以外にも色々な形や素材のタイプがあるので、隙間の幅など応じて好きなタイプを選べます。
商品名に「防音」の文字があるのは心強いですね。

またゴム系の素材で出来た隙間テープが多かったので、気密性はかなり期待できます。
とくに今回田村が使っていたような「中空タイプ」(管のような構造)のものは、物理的に音と温度を伝えにくい性質があるのでおすすめです。

ただし、いくらホームセンターの防音テープとは言っても、隙間が大きくなるとどんどん消音効果が落ちてしまうので、大きな隙間には何か遮音材も一緒に使いましょう。

防音テープの値段は1mあたり200〜500円で、一般的なドア一枚の隙間の合計はおよそ6mくらいだと思います。
5mm〜1cmの隙間なら300円/mくらいで見積もっておきましょう。

ホームセンターの防振ゴム

防振ゴムは今回田村が「ドア下の隙間の遮音用」に使っていた素材ですね。

ドア下のような大きな隙間からの音漏れを防ぐ場合には制振ゴムのような「どっしりと重い遮音材」が必要です。
というのも、1cm近くあるような隙間の場合、「軽い防音テープ」をぎっしり隙間なく詰めこんでも、音は簡単に通り抜けてしまうから。

保温・節約だけが目的の方には全く必要ないですが、ドアの音漏れが気になる方にとっては防振ゴムは便利な素材だと思うので、ぜひ検討してみてくださいね。

厚さと幅によりますが、制振ゴムは1mあたりおよそ200円〜500円くらいです。

おまけ:大きな防振ゴムシートについて

ホームセンターには厚さ1mm〜5mm、横幅1m、長さ自由(切り売り)などの大きな防振ゴムのシートが売られていることもありますが、これに関しては遮音材としては割高な場合が多いと思います。

というのも、似たような素材で遮音専用の「遮音シート」と呼ばれる防音材があって、値段あたりの「大きさ、厚さ、重さ(遮音性能)」は防振ゴムよりそちらの方が優れていることが多いんです。

なのでもし何か防音対策で大きな遮音材を使ってみたい方は、なるべく遮音シートの方を探すようにしましょう。

POINT

今回はドアの隙間を埋める方法についての記事でした。

ドアの隙間を埋めることは部屋の防音や光熱費節約のために出来る1番安くて簡単な対策だと思います。
部屋の音が筒抜けで困っている人や、エアコン効率が悪く部屋の温度がすぐ逃げてしまう人はぜひ試してみてくださいね。

防音については以前作った自作防音室や今回のドアの隙間対策だけでなく、今後も色々なことに挑戦していくので、良かったら記事下の「防音について」という防音記事一覧をチェックしてみてください。

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