2018年2月15日

音叉を使ったギターのチューニング方法

皆さんは音叉(おんさ)という道具をご存知でしょうか。

音楽の世界で音叉は様々な楽器のチューニングに使われてきましたが、今回は音叉を使ってギターのチューニングをすることに挑戦してみましょう。
音叉って何?という方でも読める内容なのでご安心ください。


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1.音叉とは

音叉とは、衝撃をあたえると特定の音を出す金属製の道具のことです。
一般的なチューニング用の音叉はUの字の部分を叩くとラの音(Aの音)が出るように作られています。


通常、楽器屋さんでは1000円前後の値段で売られています。

2.音叉でチューニングするメリット

音叉を使う最大のメリットは耳を鍛えられることです。

というのも、音叉を使って正確なチューニングをおこなうためには「2つの音の音程差を聴き取る」という作業が必要になるから。
これはギターを弾く上で、後々本当に大切で大きな力となります。

初心者の頃は簡単なクリップチューナーがおすすめですが、少しギターに慣れてきたら思い切って音叉を使ってみましょう。
電池もいらないですし、音叉でパパッと正確なチューニングが出来れば周りの友達にも一目置かれるかもしれませんよ。

3.音叉を買うときの注意点

音叉を選ぶときに少しだけ注意してほしいことがあるので、一緒に見てみましょう。

3-1  音叉の選び方

実はA(ラ)の音が出る音叉にもいくつか種類があります。

例えば同じ「ラの音」が出る音叉でも、
・A(438Hz)
・A(440Hz)
・A(442Hz)
などの種類があり、それぞれ出る音の高さが少しだけ違います。


この違いは基音(キャリブレーションピッチ)と言って、どの音を基準に音楽を組み立てるかに関係する話なのですが、少し難しいので今は詳細はおいておきましょう。
ひとまず普通のチューニング用に音叉を選ぶときは必ず「440Hz(440ヘルツ)」と書かれたものを選んで下さい。

3-2  音叉は騒音に弱い

音叉はそれほど大きな音が出せる道具ではないので、うるさい環境ではチューニングするのが難しくなってしまいます。

弦や音叉の音が聞こえない環境はそれほど多くはないですが、例えばライブハウスやバンド練習などの場には音叉はあまり向いていないので気を付けましょう。

3-3  音叉の正確性

音叉を使ったチューニングは慣れないとデジタルチューナーより正確さが劣ります。
というのも、音叉はUの字部分に汚れがつくとごくわずかに音程が変化しますし、耳で合わせるので初めから正確なチューニングをすることも難しいからです。

しかし実は細かいことを言えばデジタルチューナーも仕組み上それほど正確だとは言い切れません。
本当に音叉をきちんと使いこなせたなら、デジタルチューナーよりも正確なチューニングをすることが出来るでしょう。

4.チューニングの方法

それではいよいよ音叉を使ってギターをチューニングしていきましょう。
いくつか方法があるので色々試してみて下さいね。

4-1  音叉を鳴らす

まずは音叉の持ち手部分を持って、Uの字型の部分を膝や机の角などに軽くぶつけてみて下さい。

離れていると分かりにくいですが、音叉を耳の近くに持っていくと「フォーン」という音が聞こえるはずです。
音叉を使ったチューニングではこの音を基準にギターの音を合わせていきます。

4-2  5弦のチューニング

音叉の音と5弦の開放弦の音はどちらもAなので、まずは5弦の音を音叉の音と合わせます。

音叉の音をずっと聴きながら合わせるよりは、音叉の音を短く聴いてギターをチューニングするという動作を繰り返す方が正確なチューニングがしやすいと思います。
まずは大体で良いので5弦をAの音に合わせてみて下さい。

4-3  全弦のチューニング

残った弦は低音側から順番に6、4、3、2、1と合わせていくんですが、この合わせ方には大きく2種類の方法があります。

1つはシンプルだけどやや難しい「実音チューニング」
もう1つは少しコツがいる代わりに音を聞きやすい「ハーモニクスチューニング」です。

両方知っておいて損はないので、順番に見ていきましょう。

4-4  実音チューニング

この方法では各弦の5フレット(3弦のみ4フレット)を押さえたときの音が、次の開放弦と同じ音程になるようにチューニングを合わせていきます。



具体的には、上の図のように
6弦5フレットと5弦開放
5弦5フレットと4弦開放
4弦5フレットと3弦開放
3弦4フレットと2弦開放
2弦5フレットと1弦開放
が同じ音になるように6弦から順番にチューニングをします。

初めは弦の太さが違うと少し違った質感の音に感じてしまいますが、慣れればこの方法が最も正確にチューニング出来るという声も根強いです。

4-5  ハーモニクスチューニング

ハーモニクスを使ったチューニングは、各弦の特定の位置で出したハーモニクスが同じ音程になることを利用してチューニングを合わせます。



具体的には
6弦5フレットと5弦7フレット
5弦5フレットと4弦7フレット
4弦5フレットと3弦7フレット
3弦4フレットと2弦5フレット
2弦5フレットと1弦7フレット
から出るハーモニクスは同じ音程なので、これを利用してチューニングしてみて下さい。

この方法では弦の質感による違いや押弦によるピッチ変化がないので、より簡単で正確なチューニングが可能です。
ただしハーモニクスチューニングには実は異論もあるのでそれについてもいずれ扱おうと思います。


ちなみにハーモニクスは写真のようにフレット端の真上の位置に軽く指をあててピッキングをすれば出せます。(押さえたらダメ)
3弦4フレットは少し難しいですが、各弦で綺麗にポーンという音がなるように練習してみましょう。

4-6  チューニングは数回行う

さて1度目のチューニングは出来ましたか?
ここでもう一度5弦を音叉の音と合わせてチューニングしてみてください。
おそらく先程合わせた時よりも音がずれてしまっているはずです。

これは他の弦をチューニングしたときにギターにかかっている張力のバランスが変わってしまうことが原因で起こることなので、チューニングの上手い下手にかかわらず絶対に避けられません。
(他の弦のチューニングを大きく変えるほどずれも大きくなる)

少し面倒ですがチューニングは最低2回、出来れば3回くらいはする癖をつけておきましょう。

5.音叉の色々な使い方

音叉が小さい、聞こえにくい場合はいくつか聞きやすくする方法があります。

5-1  耳の裏につける

音叉を鳴らした状態で、音叉の端の丸く膨らんだ部分を耳たぶの後ろの首筋に軽く押し当ててみましょう。
音が直接の振動として体を伝わるので、周りが多少うるさくても良く聞こえるはずです。

5-2  噛む

汚いなと思ったらしなくて大丈夫ですが、試しに音叉の持ち手部分を前歯で軽く噛んでみて下さい。
不思議なことに耳につけた時よりもさらにしっかりと音が聞こえるはずです。

あまり衛生的ではないですが体を使う方法ではこれが最も聞こえやすいと思います。

5-3  アコギや共鳴箱を使う

共鳴箱とは音叉の振動を共鳴させて、音を大きくするための道具です。
市販品でも良いですが、お使いのギターがアコギの場合は持ち手の丸く膨らんだ部分をアコギのボディに押し当ててやると音が大きくなります。

ただし、この時弦はしっかりミュートしましょう。

5-4  ピックアップを通す

お使いのギターがエレキギターの場合は、ピックアップの前に音叉のU字型の部分を持って行ってみましょう。
ピックアップは金属(弦)の振動を音の信号に変換してくれるところなので、音叉の音も拾ってアンプからきれいに出力してくれます。


POINT
・音叉はAの音をとる道具
・440Hzのものを選ぶと良い
・音叉は耳のトレーニングにも良い
・チューニングは実音とハーモニクスの2種類
・音叉の音は大きく出来る

今回はこのポイントを押さえて下さい。

初めは音叉を使ったチューニングは面倒でうまく出来ないかもしれませんが、弦の音程を聞き取るという作業は毎回やっていると本当に大きな実力になります。
また、絶対音感はなくても音叉のAだけぼんやり覚えてしまえる可能性もあるので、ぜひトライしてみて下さい。


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