ブロンズ弦とフォスファーブロンズ弦の違いとは

意外と知られていませんが、アコースティックギターの弦にはブロンズ弦とフォスファーブロンズ弦の2種類があります。

今回は2種類のアコギ弦で一体何が違うのかについて少し詳しく比較しながら見てみましょう。

1.見分け方と材料の違い

実はブロンズ、フォスファーブロンズとは弦を作るときに使われる金属の名前を指しています。

アコギの弦を見てみると、3〜6弦の巻弦は金色っぽい色をしていますよね?
このとき巻弦の色が黄色っぽい金色ならブロンズ、赤みがかった金色ならフォスファーブロンズ弦の色です。

ブロンズ弦、フォスファーブロンズ弦はどちらも銅(ブロンズ)とスズを基本に作られていますが、ブロンズ弦の方がより純粋な銅に近い成分で出来ています。

2.音の特徴と違い

まずはそれぞれの弦ごとに音の特徴を並べて比較してみましょう。

2-1  ブロンズ弦の特徴

ブロンズ弦の音は一般的によく「落ち着いている、素朴、優しい、アコギの木の質感がある」などの言葉で表現されます。

その言葉から連想できる通り、非常に暖かくてアコギらしさのある美しい音がします。
ブロンズ弦は歴史の長い伝統的な弦でもあるため、昔ながらのアコギサウンド好きはこちらが良いかもしれません。

2-2  フォスファーブロンズ弦の特徴

フォスファーブロンズ弦の音は一般に「前に出る、力強い、きらびやか、弦の金属っぽさがある」などの言葉で表現されます。

こちらも言葉のイメージと違わず、倍音が豊かで深みのある美しい音がします。
アコギ好きの方に「金属っぽい音」と紹介してしまうと敬遠されてしまうかもしれませんが、「アコギの音として」ブロンズ弦とはまた違った魅力を持った弦です。

ちなみにフォスファーという言葉はもともと明るいという意味で、フォスファーブロンズはその名の通りブロンズと比較するとキラキラした明るいサウンドだとも言えます。

3.値段の違い

値段はゲージやメーカーが同じであればフォスファーブロンズ弦の方が100円から300円程度高いことが多いです。
ただし値段が高いから良い、安いから悪いというものではないので、あくまで音の好みやお財布と相談して選べば良いと思います。

4.人気があるのは?

行きつけの楽器屋の店員さんやギター友達と話している限りではフォスファーブロンズ弦の方が一般的な人気は高い印象があります。

とはいえ「こだわりはないがなんとなく」という人も多いので、売れ行きはあまり気にしなくて良いでしょう。

5.どっちが良い弦?おすすめは?

少しずるいですがこれに明確な答えはありません。
強いて言うなら使う人の好みによります。

例えば田村の場合、本気で1曲のアコギ曲や1人のギタリストをコピーする場合は弦の種類までこだわって合わせますし、そうでなければ基本フォスファーブロンズ弦で統一しています。

フォスファーブロンズ弦を基本の弦に選んだ一番の理由は「金属感が強いから」です。
田村はクラシックギターやピアノとアコギを比較したときに、アコギ特有の金属的な響きに大きな魅力を感じている人間なので、これが決め手になりました。

6.最終的な選び方

あまり難しいことは考えすぎず、気分で選びましょう。
もしくは憧れのギタリストに合わせましょう。

と言うのも、実はブロンズ弦とフォスファーブロンズ弦の音の違いは非常に繊細なものです。
これはもしかするとアコギを始めたばかりの人なら気づかないかもしれないレベルです。

なので初めからどちらかで固定しても良いですし、興味があれば弦交換のたびに種類を変えて比較しながら練習するのも面白いと思います。
弦の種類に興味を持ってこの記事を読みに来てくださった皆さんなら、ピッキングや音の好みが定まって来るころにはきっと自分にあった弦と巡り会えていると思いますよ。

POINT

・ブロンズとフォスファーは材料が違う
・ブロンズは柔らかな音
・フォスファーはきらびやかな音
・ブロンズ弦の方が安い
・どちらも良い音がする

今回はこのポイントを押さえましょう。

当たり前ですが弦の種類は、どちらかを使えば格段にアコギが上手くなるものではないですし、表現力が増すこともありません。
ただ少し自分の好きな音の弦を見つけるというのはとても素敵なことだと思うので、ぜひこの記事の内容も参考にしつつ自分に合った弦を探してみてください。

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