コードの仕組みとルート音の意味 |三和音って何?

ドをルート音(基準)にするイメージ音楽理論

ギターやピアノのコードの中でも最も基本となるルート音とは一体どんなものなのでしょうか。

実はルート音の意味が分かるようになると、難しいイメージのコードをグッと身近に感じられるようになります。

今回は基本的なコードの仕組みから、ルート音の意味までを見ていきましょう。

1.コードの基本

コード(和音)とは複数の音を合わせたもののこと。基本的には2〜5種類の音を組み合わせて作られています。

そしてそんなコードたちの中でも特に重要なのが、「ドミソ」「レファラ」など3種類の音から出来ている「3和音」と呼ばれるコードです。
(3コードと言うと意味が変わるので注意)

沢山の種類があって複雑そうなコードですが、実はほとんどの音楽はこの3和音と呼ばれるコードだけで演奏可能なんです。

初心者の方は、音楽は3和音をベースに曲が出来ていて、他のコードは「装飾」のような役割だと思っておくと分かりやすいでしょう。

しかし、適当に3つの音を選べば「ドレミ」も「ドソラ」も3和音かと言うと、そうではありません。

2. 3和音コードの仕組み

3和音のコードはたった1つのシンプルな仕組みに従って出来ています。

それは「曲のキー(スケール)の音から1つ置きに3つ音を選ぶ」というもの。

言葉だと少し分かりにくいですね。

例えばCキーの「ドレミファソラシド」から1つ、「ド」という音を初めに選んでコードを作ってみましょう。

ドをルート音(基準)にするイメージ

これを3和音のコードにするには後2つの音を「1つ置き」に選べば良いので、

Cコード(ドミソ)

このようになります。
※この時、初めに選んだ音よりも「高い音の方向」に選んで下さい。

つまり、この場合ドから1つ置きに「ドミソ」という音を選んで3和音が作れたということになり、実はこれが皆さんお馴染みのCコードです。

同じように、レを初めに選べば1つ置きにファとラを付け足して「レファラ」(Dm)という3和音を作ることが出来ます。

Dmコード(レファラ)

同じ要領でコードを作っていくと、Cキーでは「ドミソ・レファラ・ミソシ・ファラド・ソシレ・ラドミ・シレファ」という合計7つの3和音を作ることができますよね。

実はこの7つは「ダイアトニックコード」と呼ばれていて、後々メジャースケール・マイナースケールを問わず作曲やアドリブでもとても大切になるんですが、その話はまたいずれしましょう。

別のキーやマイナースケールではピアノの黒鍵部分(つまり♯や♭の記号)が増えて少しややこしくなりますが、この3和音の作り方は同じです。
(スケールの音だけを一列に並べて考えると分かりやすい)

3.ルート音とは

ルート音とは、先ほどスケールの音からコードを作ったときに「基準にした音(初めに選んだ音)」のことです。

例えば、「ドミソ」というコードであれば「ド」、「レファラ」であれば「レ」がルート音に当たります。(先ほどの写真と下写真の赤丸部分)

2つのコードのルート音

つまり言い換えるとルート音とはコードの中で「1番低い音」のことだとも言えます。

そもそもルート音がルート音(根音)と呼ばれるのもコードの最低音でコードを支えていることに由来するのでしょう。
(ルートは日本語で根っこという意味)

ルート音は言わば「コードの音程」のようなものを決める効果があります。3和音の残る2音は「爽やか、暗い、明るい」といったコードの響きや雰囲気を決める役割があると思ってください。

4.コードの名前の付け方

コードの名前はルート音を大文字のアルファベットに直してつけられます。

ドレミとABCの対応表

つまり、ドミソであればルート音のC(ド)、レファラであればルート音のD(レ)という名前がそのままコードに付くということ。

そしてそこにルート音以外の2音の情報をm、sus4、♭5などの小文字で追加していきます。

今はまだ難しいと思いますが、「C♯m7♭5」という複雑なコードの表記を見てみましょう。

複雑なコード(C♯m7♭5)

文中では一列で書かれる事も多いコード名ですが、実は本来はこのような配置で書くことになっています。

今はひとまずこのコードで「C♯」がルート音を意味するという事だけ分かればOKです。

下の写真の位置にルート音の情報があると覚えておきましょう。

コード表記の意味

残りの「?」部分にはルート音以外の2音や装飾音のことが書かれているんですが、その説明にはコード理論で非常に大切な「度数」という考え方が必要です。

今回の記事は一旦ここまでとしますので、度数やコードのメジャー・マイナーについてもまた一緒に学んで行きましょう。

POINT

・基本的なコードは3つの音から出来ている
・ルート音はコードの1番低い音
・コードの大文字アルファベットはルート音

今回はこの3点の内容を押さえましょう。

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