皆さんはギターのコードについてどこまで知っていますか?
ギターを弾く上で無くてはならないコードですが、名前や種類をはじめとして押さえ方や覚え方など意外とあやふやな方も多いと思います。
そこで今回は、ギターコードの基本的なことからコード理論までの内容をまとめて確認していきましょう。
1.コードとは
コードとは音を複数同時に鳴らした和音のこと。
様々な種類があるのはもちろんのこと、ギターの場合同じ名前のコードにも沢山の押さえ方が存在します。
そんなコードたちをきちんと理解するために、まずは一度基本の内容から振り返ってみましょう。
体系立てて順番に見ていけば全く難しくないので、初心者の方も安心してついてきてください。
2.コードの基本
基本的なコードの音は、実はスケール(音階)の音を1つ飛ばしに3つ選んで作られています。
例えばドレミファソラシドの中からドミソ、レファラのように3音選べば、それだけでC、Dmという立派なコードの完成です。
ではこの時のコードの名前はどのように決まったのでしょうか。
3.コードの名前
コードの名前は3つの音を選ぶ時に、はじめに選んだ音を基準にして決められています。
ドミソであればドから1つ飛ばしに音を取ったのでC(ド)という名前、レファラであれば同じようにD(レ)という名前になります。
この時の1音目、つまり1番低い音のことをルート音(根っこの音という意味)と呼ぶんですが、コードの名前はただ単にルート音をアルファベットで表記しているだけなんですね。
あとは音の響きに合わせて、D、Dm、Ddimのように名前の後に記号がついていきます。
この記号の詳しい意味や決まりは、後ほどコード理論編で詳しく見てみましょう。
4.コードの種類と特徴
では一般的に使われるコードには一体どんな種類があるのでしょうか。
ギターの基本的なコードを表にまとめて、名前や音の雰囲気を確認してみましょう。
※例としてAのコードですが、他のコードも同じです。
表記 | 読み | 音の特徴・比較 |
A | A(メジャー) | 明るい、真っ直ぐ |
A7 | Aセブンス | 少し禍々しい |
AM7 | Aメジャーセブンス | 倦怠感、だるさ |
A6 | Aシックスス | リラックス、緩い |
Asus4 | Aサスフォー | 爽やか、始まり |
Aaug | Aオーギュメント | 怪しさ |
Am | Aマイナー | 暗い |
Am7 | Amセブンス | 希望のある暗さ |
AmM7 | Amメジャーセブンス | 焦燥感 |
Am6 | Amシックスス | 不安、恐怖感 |
Adim | Aディミニッシュ | 禍々しい、狂気 |
この表はあまり覚える必要がないので、「こんなものなんだな」程度に思っておいて下さい。
(コードネームは理論で理解すればすぐに分かりますし、音の特徴も曲の外での比較はあまり意味が無いので)
5.コードの押さえ方
さて、いざ実際にコードを鳴らそうにもコードには様々な形の押さえ方があって、慣れないうちは中々難しいものです。
様々なコードを押さえる時の共通のポイントとしては
・指をフレットと垂直になるように立てて押弦する
・フレットを押さえる位置はなるべく端っこ(ボディ側)にする
の2点。
こうすることで、楽な力で綺麗にコードを押弦することが出来ます。
初心者のうちはとにかく1つ1つのコードがしっかり音になっていればOKですが、そのうちコードチェンジや余弦ミュートなどの少し難しい技術も必要になってきますので、今後一緒に習得していきましょう。
6.コードの覚え方
ギターのコードには本当に沢山の押さえ方が有りますが、実はそれを1つ1つ全て覚える必要はありません。
例えばピアノの場合、FとG♯は全く別の押さえ方を覚える必要がありますが、ギターの場合は1つの押さえ方で両方のコードを押さえられます。

実際に写真を見ると一目瞭然ですね。
ピアノは押さえ方自体が全く変わったのに対して、ギターは「同じ押さえ方を横にずらした」だけです。
実はこれと同じ原理は沢山のコードに当てはまります。
つまりそれはC、Cm、Cdimの押さえ方を1つずつ覚えれば、あとはそれを横にスライドさせるだけでほとんどの曲とコードを弾けるということ。(開放弦を使わない場合)
どうしてこんなことが可能なのかについてはコード理論編で一緒に考えていきましょう。
7.コード理論
コード理論とはコードの仕組みや名前の付け方について扱う理論のこと。
コード理論がわかるとコードフォームは覚えるどころか自分で作れますし、作曲や耳コピでも大いに役に立ちます。
一方で、コード理論は一般に「難しい」と言われていてギター初心者の人が中々手を出しづらい世界でもあります。
実はコード理論が難しいと言われる理由は、多くの人が基本をすっ飛ばして学んでしまうから。
少し遠回りに感じても、音楽理論の「キー」や「スケール」から学んでいればそれほど難しい内容ではないんです。
コード理論が分かるとギターの世界がグッと広がるので、ぜひ一緒に勉強していきましょう。
コード理論までの音楽理論はこちらから
・ギター音楽理論の基本からコード・対位法・和声学まで
まとめ
今回はギターのコードについての総まとめ的な記事でした。
なので気になった部分に関してはどんどん調べて、理解していって下さい。
楽器の販売業界の方から聞いた話によると、ギターを始めた人の実に8割くらいの人は最初の一年くらいでギターをやめてしまうそうです。
そしてその1番の原因がコードだと言われています。
ギターのコードは、コツや学び方さえ間違えなければ決して難しいものではありません。
たむすぎたーでも今後コードについて様々な記事を追加していく予定なので、よかったらまた一緒にギターの世界に触れましょう。