最近の買い物は「わざわざお店に出向かなくても通販で済ましてしまう」という方も多いのでは無いでしょうか。
田村自身も本や身近な電気器具などは通販で頼む機会が増えてきました。
そしてそんな中だからこそ今回テーマにしたいのが「ギターの通販」です。
確かに便利な側面の多い通信販売ですが、特にギターにおいては、いくつか注意しておかなくてはいけないポイントがあります。
今回はそんなギター通販の良し悪しについて考えていきましょう。
1.ギター本体の通販はどうなのか
一般に「あまり良くないこと」とされるのが、ギター本体を通販で購入すること。
でもだからと言って、全ての通販が良くないと決めてかかる必要があるのでしょうか?
今回はギター通販を大きく
・通販が良くないと言われる理由
・楽器屋の通販サイト
・サウンドハウス
・アマゾン、楽天等の一般通販サイト
・エフェクターなど周辺機器
という5項目に分けて、順番に見ていきます。
2.ギター通販が良くないと言われる理由
楽器屋さんでギターを選ぶ時と、通販でギターを選ぶ時の違いは何でしょうか。
それは、
・店員さんがいるかどうか
・現物を見れるかどうか
・試奏が出来るかどうか
のたった3点。
しかし楽器においてはこれらが非常に重要なものになってくるので、一般にはギターは楽器屋さんで買うべきだとされます。
そこでまずは楽器屋さんのメリットを見つつ、通販のデメリットを考えてみましょう。
2-1 店員さん
店員さんがいることの強みは何と言っても「何でも教えてくれる」こと。
初心者の頃は店員さんに物怖じしてしまうかもしれませんが、分からないことを聞くのは決して恥ずかしいことではありません。
例えば、
・探している価格帯や好みからおすすめを聞く。
・中古品なら状態は大丈夫なのか聞いてみる。
・その他ついでに周辺機器で分からないことも聞いてみる。
(メンテナンスのやり方や、周辺機器の種類など)
など等、とにかく何でも教えてくれます。
そして基本的に親身に相談に乗ってくれる方ばかりなので、店員さんは非常に心強い存在。
田村は今でも、店員さんと機材について話し込んでしまう(教えていただく)ことがよくあります。
2-2 現物を見れる
現物を見れるということは、傷やネックの状態、その他のギターのコンディションを確認できるということ。
コンディションの確認は少し難しいですが、実際にギターを見れば、買ってみたらズタボロのギターだったなんていうことは避けられます。
またもしもギターのコンディション等に不安が残るようであれば素直に店員さんに聞いてみましょう。
2-3 試奏が出来る
楽器屋さんの最大のメリットはやはり試奏が出来ること。
「自分で実際に弾いてみて、気に入って選ぶ」というのはとても大切な要素です。
ギターは通販より楽器屋さんで買うのがいいと言われる一番の理由が、試奏にあると言ってもいいでしょう。
2-4 ギター通販のデメリット
つまり、ここまでの話を合わせて通販でギターを買う一番のデメリットは「商品が不確か」であるということ。
場合によっては非常に少ない情報(数方向からの写真とちょっとした紹介文)だけで購入を決める必要が出て来るため、様々な面で「思っていたギターと違う」ということになりかねないわけです。
3.楽器屋の通販
あまり良くないと言われるギターの通販ですが、中でも楽器屋さんの運営する通販は少し違っています。
それは価格と品質にある程度以上の信頼が置けること。
楽器屋さんの通販の場合は中古でも新品でも、「プロ」が一定の基準に沿ってギターの値段を設定するため、値段に対してあまりに低品質であるという恐れはないでしょう。
特にネット販売でいわゆる「ハズレ」を引きやすい中古のギター通販に関しては、絶対に楽器屋さん系列の方が良いです。
何か楽器屋さんの店頭で買えない事情がある場合は検討しても良いでしょう。
ただし、高額なギターになるほど、きちんと試奏して買うことをおすすめします。
※ギターの状態以前に、そのギターの元々の個性が好きでは無い場合があるため。
4.サウンドハウス
最近「楽器の通販」と言えば、知らない人はいないほど有名になりつつある通販サイトがサウンドハウス。
値段が他の通販サイトや店頭販売よりも安いことが多く、田村も付属品の購入ではよくお世話になります。
さて、サウンドハウスの信頼度は限りなく楽器屋さんに近いレベルだと言えます。
その理由は
・楽器関連の商品専門であること
・新品のみの取り扱いであること
の2点。
まずは、通販サイト自体が楽器に特化している分、楽器の仕入れ方法や管理、扱いについて通常より知識が高いと判断できます。
次に、扱っているのが今のところ新品のみであるため、傷や状態については心配が要りません。
※厳密には管理状態によって多少状態の良し悪しが存在します。
なので、止むを得ずギターを通販で買わざるを得ない場合は、楽器屋さんと合わせてサウンドハウスを検討してみるのもいいでしょう。
しかし、やはり高額ギターの購入は、よほど通販にこだわる理由がなければおすすめできません。
5.Amazon、楽天
Amazon、楽天、その他のいわゆる一般的な雑貨通販サイトについて。
これらのサイトでの通販にはかなり注意を払った方が良いでしょう。
特に、1番不安なのは出品者が一般の方の場合。
写真では傷み具合がわからない、試奏出来ない、といった問題以上に、
「値段と商品の価値が適正か」を判断する必要が出てきます。
というのも、一見綺麗で問題なさそうなギターでも、楽器屋さんであれば即「ジャンク品」として扱われるようなギターが混ざっている場合があるから。
※ジャンク品は、ひどく壊れたり傷んだりして破格で売られる商品のことで、特に電気系統の故障は見た目では分からない
これを判断するには、出品者の書いたギターの紹介文や、出品者の評価をよく見る他には有りません。
基本的にあっさりした機材名やスペックのみで販売している場合は、少しだけ警戒を強めた方が良いでしょう。
逆に、どれくらい使い込んだのか、ネックやパーツはどういう状態なのかなどを丁寧に書いてある場合は信頼がおけます。
少なくとも、ある程度以上機材知識があったり、しっかりギターを扱えて、買い手のことをきちんと考える人ならば、ギターの紹介文だけは絶対に丁寧に書くはずです。
ネット上での巧妙な詐欺は後をたたないので、もし購入を検討する際は十分に注意して下さい。
6.エフェクターなどの通販
エフェクターの通販については、ギター本体に比べるとかなり敷居が下がります。
というのも、エフェクターの場合は同じ機種での個体差が無いに等しく、また保管環境による傷み等も、よほど劣悪な環境でなければ起こらないから。
つまり、試奏はプロの人のデモ音源に任せてもある程度分かるということ。
※エフェクターは多くの場合試奏のデモビデオが公開されています。
もちろん自分のギターや弾き方との相性を、試奏の中で試せれば1番だということには変わりはありませんが、ギター本体に比べれば選びやすいです。
ただしエフェクターとは言え、スイッチの不調や接触不良などの故障を起こす場合はあるので、中古の購入にはやはり注意が必要です。
まとめ
おそらく本文中にも滲み出ていたと思うんですが、田村としてはやはり「ギターはお店で買って欲しい」というのが正直なところ。
特に、ギターの音や機材に詳しくない時には、色々試奏させてもらって選ぶのが良いかと思います。
例え安いギターであっても、何本か比べてみると意外と好みは分かれるものですし、試奏はギターをやる上で立派な経験値にもなります。
ただ、時にはどうしても通販じゃないと手に入らないギターや、通販に頼らざるを得ない状況に出くわすかもしれません。
そんな時には、詐欺やまがい物に細心の注意を払って購入を決めて下さい。
ギターは長く付き合っていくものなので、皆さんが、自分が「好きだな」と思える一本に出会えることを祈っています。