2017年8月3日

ギターケースの種類と色々な交通手段での持ち運び方

突然ですが、皆さんは今どんなギターケースを使ってギターを持ち運んでいますか?

もしくは、これから初めてのギターケースを選ぶところでしょうか。

ひとまず頑丈な物を選べば失敗しなさそうなギターケースですが、実は使ってみると思っていたより持ち運びに困ったり、最悪ギターケースの中でネックが折れてしまうなんてことまであるんです。

徒歩、自転車、電車、バス、飛行機など、ギターを運ぶ方法が違えば必要なケースや道具も変わってきますよね。

そこで今回はギターケースの種類や、実際の交通手段に合わせたギターの運び方について詳しくご紹介します。

ぜひ皆さんの生活スタイルにあったギターの持ち運び方を見つけてくださいね。


スポンサーリンク


1.ギターケースの種類

ギターケースの種類はその硬さと頑丈さによってハード・セミハード・ソフトの3種類に分けることができます。

さらに、最近はセミハードとソフトの中間に当たる強度の「ギグバッグ(ギグケース)」と呼ばれるギターケースも人気で、街中でもよく目にするようになりました。

まずはそれぞれのギターケースの特徴やメリット、デメリットについて簡単に見ていきましょう。


1-1 ハードケース

ハードケースとは木の板や樹脂でできた硬く頑丈なギターケースのこと。

ハードケースの特徴はとにかく他のギターケースより丈夫で、打撃や圧力に強いことです。
例えばケースの上に少しくらい重たいものを乗せても平気ですし、旅行やバスによる長距離移動など、過酷な環境でギターを運ぶ場合にはとても重宝するケースだと言えます。

ただし、ハードケースはギターを守る能力が高いかわりに、値段が高い、場所を取る、持ちにくいなど欠点も多いです。

重い上に肩に背負えないタイプのケースが多いので、普段から徒歩や電車でギターを持ち運ぶ方には少し大変かもしれません。

※専用の補助具を使えば背負うことも出来ますし、ギター・楽器用の台車(カート)を使えば楽に持ち運ぶことも出来ます。



1-2 セミハードケース

セミハードケースとは、中にしっかりと硬い芯材が入ったクッション性のあるギターケースのこと。
軽くて、持ち運びやすく、打撃・圧力にも強いという万能タイプの便利なケースです。

セミハードケースは頑丈で背中に背負うこともできるため、ギターを持ち運ぶときには色々な場面で活躍する優れもの。
ハードケースにはないクッション性もあって、衝撃や振動からもギターをしっかり守ってくれます。

ハードケースよりやや圧力に弱く、ソフトケースやギグバッグと比べると重たいですが、とても便利でおすすめなギターケースですよ。



1-3 ソフトケース

ソフトケースとは薄い生地でできた袋状のギターケースのこと。

基本的にクッション性や強度はなく、ケースの縁取りの部分(ギターの側面側)だけにクッションやスポンジが付いたものが多いです。

ソフトケースの大きなメリットは、安く、軽く、持ち運びが手軽だということ。
さらに、ギターケース自体が薄い作りなので、ギターを出している時はほとんど場所をとりません。

ただしご想像の通り、打撃や圧力を防ぐ力はほとんどないので、ソフトケースは「ギターを守るケース」と言うより「ギターを運ぶための袋」と考えておくほうがいいでしょう。

ギターケースをどこかにぶつけてしまうことなど滅多にあることじゃないので、実は近場の移動などではソフトケースが便利なことも多いです。



1-4 ギグバッグ(ギグケース)

ギグバッグとはソフトケース全体にクッション材を入れて、少し分厚くしたイメージのギターケースのこと。
身近なもので例えると、硬めのダウンベストのような質感です。

もちろんセミハードケースには程遠い強度ですが、ソフトケースに比べると厚みもクッション性もしっかりしていて、ギターケースとしてずいぶん心強いです。

具体的にはソフトケースの表面が少し頑丈になり、内側全体に衝撃を吸収するためのスポンジが使われています。

ちょっとした持ち運びや、電車、自転車などでの移動の場合には1番手軽で便利なギターケースかもしれません。

ギグバッグは安く、軽く、日常生活レベルの打撃や衝撃からは十分にギターを守ってくれるので、バスや飛行機を使わない方にはおすすめのギターケースです。



2.実際の交通手段とギターの持ち運び方

さて、まずはギターケースの特徴だけを簡単にご紹介しましたが、まだ「自分には実際どのタイプが便利なのかよく分からない」という方も多いと思います。

また、ギターケースと手荷物をどうやって持ち運べばいいのか、バスや飛行機などに乗るときはどうすればいいのか、について悩んでいる方もいるかもしれませんね。

ギターケースは大きなものなので、自分で持ち歩いてみると意外と不便なことも多いもの。

ここからは交通手段ごとのギターケースの持ち運び方と、そのときの注意点について、色々な状況に分けて見ていきましょう。


2-1 徒歩 |背負えるギターケースの場合

歩いてギターを持ち運ぶ場合、ソフトケース、セミハードケース、ギグバッグは背中に背負って歩けるので、両手を使うことが出来ます。

背負うタイプのギターケースはリュック系のカバンと併用しにくいですが、ギターの持ち運び方としてはかなり楽です。

また、雨の時に傘一本でギターをカバー出来るというのも実際にケースを使っていく上ではとても重要なポイントだと言えます。

背負うタイプのギターケースで強いて良くない点をあげるとすると、夏場は背中が暑いこと。
背中に上着を背負って歩くようなものなので、汗っかきな方はケースに沁みないように注意して下さい。

ちなみにこれは背中にタオルを挟むだけでもかなりマシになりますよ。


リュックやカバンの持ち方は?

背負えるギターケースで困りがちなのが「リュック・カバンの持ち方」です。

例えば肩掛けタイプのカバンならギターケースと一緒に問題なく使えますが、リュックサックとなるとそうもいきませんよね。

田村自身は普段から肩掛けカバンを使うようにしていますが、リュックを使っているギタリストの友達も沢山います。

その人たちを見ていると、

・ギターケースもリュックも片方ずつの肩紐で背負う
・ギターケースを背負って、リュックはその上から片方の肩紐で背負う
・リュックは前に背負う(とても珍しい)

という3パターンの背負い方があるようです。

リュックを前に背負う方はまだ1人しか見たことがないですが、どうも彼らの間では2つ目の方法でリュックを持つのが主流なようですよ。


2-2 徒歩 |背負えないギターケースの場合

背負えないタイプのギターケース、つまりハードケースは、正直手で持って運ぶのはあまりおすすめできません。

その理由は、ケース自体が重たくて腕が疲れやすいことに加えて、「ギターケースを持つために片手が塞がってしまう」から。
例えば、ここにエフェクターケースも一緒に持とうとすると、それだけで両手が塞がってしまいますよね。

こうなってしまうと駅の改札、自動販売機、お店のレジなど、とにかく色々な場面で1度ケースを置かないといけなくなってしまうので、毎回のことになると大変です。

「そんなこと言われてもハードケースしか持ってないよ」という方は、後で紹介する「ハードケースを背負う道具」や「ギター用台車(カート)」をぜひ試してみてください。
本当に今までの苦労が嘘のようにギターの持ち運びが楽になります。



雨が降ったら?

更に言うと、ハードケースは雨から守るのも一苦労。

普通に持っていると傘一本ではまずカバーしきれませんし、防水性も低いケースがほとんどです。

なので、雨の日はギターケース用のレインコートやゴミ袋などで対策しないと、ハードケースをずっと縦に抱きかかえて移動するはめになります。

ちなみに、大雨の日、田村の過去最悪の経験ではハードケース、エフェクターケース、肩掛けカバン、傘、さらに背中にセミハードケースを背負っていましたが、スタジオに着く頃には腕がパンパンになってしまいました。

最近はマグナカート(ギター用の台車)に防水対策をするようになったので、雨天の持ち運びが随分楽です。

雨の日の想定は意外と大事なので、皆さんも必要な補助具や雨具は早めに考えてみて下さいね。


※ギターを雨から守る方法については「雨の日のギターの運び方と防水対策 |濡れたときの対処法まで」という記事にまとめたので、よければ合わせて読んでみてください。


2-3 自転車

自転車の場合は、まず「背負えるギターケースであること」が前提になります。

まさか出前のおじさんのように、片手でハードケースを持って自転車に乗るわけにはいきませんからね。

逆に背負えさえすれば、ギターケースの種類はとくに気にしなくても良いでしょう。
ソフトケース、ギグバッグ、セミハードケース、なんでもOKです。

ギターケースがフラフラすると漕ぎにくいですし、荷台にケースがぶつかるのも良くないので、肩紐は短く絞っておくのがおすすめです。


2-4 バイク

自転車はともかく、バイクの場合はハードケースかセミハードケースにギターを入れた方が良いです。

というのもソフトケースやギグバックの場合、風圧がギターのネックに大きな負担をかけてしまうから。

高速道路なども使うのであれば、風による乾燥なども考えてハードケースにしておいた方が良いでしょう。

バイクはバランスが崩れると本当に危険なので、ギターケースの肩紐は短く絞り、しっかり体に固定して下さいね。


2-5 車

車での移動は基本的にどのギターケースでも問題ありませんが、家でギターケースを扱う時と同じことに注意が必要です。

例えば、

・エレキギターのソフトケースは床に寝かせないこと
(ネックに悪い場合があるため)
・夏場、車内が暑くならないよう注意すること
・柔らかいケースの上に荷物を置かないこと

などです。

1番安心なのはトランクではなくて客席にギターを置いておくことですね。
揺れや振動があることも考えれば、なるべくギグバッグ以上のギターケースが良いでしょう。


2-6 電車

電車での移動で注意が必要なのはソフトケース・ギグバッグを使っている方。

たまに見かけるんですが、うっかりギターケースを背負ったまま壁にもたれたりしている方がいます。

ソフトケース・ギグバッグの場合、これはギターのネックにかなりの負担をかけてしまうことになるので絶対にやめましょう。

また、満員電車で揉みくちゃにされるような時も、場合によってはギターケースにかなりの圧力がかかるのでギグバックはあまりおすすめできません。

逆に言えば、満員電車を避けて、電車内ではギターケースを肩から降ろすようにすれば、どのギターケースでも問題なく使えます。

ちなみに混み合った電車では他のお客さんの迷惑になってしまうので、セミハードケースなどであっても肩からギターを降ろすようにしましょう。


2-7 高速バス・夜行バス

通常のバスであれば、注意点は電車と同じです。

ただ問題なのは、ギターケースをバスの下の荷物スペースに置く「高速バスや夜行バス」の場合です。

バスの荷物スペースは揺れや振動があることももちろんですが、カーブで他の人のキャリーバッグや荷物が動いてくることもあるので、絶対にセミハードケースかハードケースじゃないとダメです。
田村は出来ることならハードケースをおすすめします。


ソフトケース・ギグバッグしかない場合

ソフトケース・ギグバックの場合は、なんとかしてギターを客席に持ち込むしかありません。

バスの場合は空席があれば、運転手さんにお願いして空席にギターケースを置かせてもらえることもあるでしょう。
ただし、空いているように見えても途中のバス停から予約している方がいるかもしれないので、絶対に勝手に置かず確認をとってくださいね。

1番確実なのはもう1席余分に予約してその席に置くことですが、頻繁にバスを使用される場合は思い切ってハードケースを買うほうがいいと思います。

ちなみに、ほとんどの高速バス・夜行バスは普通のバスより座席間隔がせまいので、「ギターケースを足の間に挟んで乗る」という作戦はやめておいた方がいいです。


2-8 飛行機

おそらく1番ギターケースの性能を求められるのが飛行機による運搬です。

飛行機の収納庫はおそらく他のどの乗り物よりも環境が厳しいので、頑丈でしっかりとしたハードケースが必要になります。

というのも、収納庫は客席と違って気圧気温が一定ではないこと、荷物同士の角度が大きく変わること、荷物の積み下ろしで多少乱雑な扱いを受ける可能性があること、などが理由です。

一応、ギターケースだというのは一目で分かるはずなので丁寧に扱ってくれると思いますが、保証はありません。
ひどい例で言えば、係員が荷下ろしの際にギターケースを放り投げている動画まで見たことがあります。最近はそんなことはないと思いたいですが。。

航空会社によっては、希望者にギターの郵送用のギターケースを貸し出しているところもあるようなので、1度実際に問い合わせてみるのが良いでしょう。

ちなみに、客席への持ち込みは飛行機の規定(持ち込める手荷物の大きさ)的に出来ないと思います。

ギターケース用に客席をもう1席予約したい場合でも、必ずチケット予約の前にその旨を説明し、持ち込みが可能かどうかを確認しましょう。


飛行機はハードケースでもネックが折れる?

飛行機での移動では、国内外を問わず「飛行機から出たらネックが折れていた」という方がおられます。
もちろん、しっかりしたハードケースに入れていたにも関わらずです。

これは国内線やJALなら大丈夫というものでもないので、大切なギターほど飛行機での移動には慎重になった方が良いでしょう。

どうしても飛行機での移動が必要な場合は、少しでもリスクを回避するために、

・ギターの弦は緩める
・ギターケースとギターの隙間を布や新聞で埋める

などの対策を必ずしておきましょう。


3.おすすめのギターケースの選び方

さて、ギターの持ち運びについて色々なことを書いてしまったので、結局どのギターケースが自分に合っているのか混乱してしまっている方もいるかもしれません。

ここで一度、皆さんの生活スタイルやギターの使い方に合わせたギターケースの選び方を整理しておきましょう。


3-1 家からあまり持ち出さない場合

意外とこんな方も多いと思うのですが、つまり家でのギター保管用にケースを選ぶ場合。

正直この場合は、ソフトケース以外ならなんでも大丈夫です。

ソフトケースでも良いのですが、ギグバックやセミハードケースだと多少ラフな置き方が出来ますし、ちょっとしたアクシデントからギターを守ってくれます。

また、弾く頻度があまり高くない、お蔵入りさせる、という場合にはハードケースを選んでおくのがおすすめです。
ハードケースやセミハードケースにはギターの湿度を一定に保ちやすいというメリットもあるので、長期保管には向いていると言えるでしょう。

逆によく弾く場合は、ギグバックかセミハードケースが出し入れしやすくて便利です。

※ギターの湿度管理について詳しくは「ギターが湿度から受ける影響と湿気乾燥への対策」という記事であつかっています。


3-2 近場の移動が多い場合

主に徒歩、電車、通常のバス、自転車などを使ってギターを運ぶ場合、ギグバックかセミハードケースがおすすめです。

延々と書いてきた通り、ハードケースはちょっとした持ち運びには不便なことも多いもの。

セミハードケースやギグバックは、ちょっと壁と擦れる、人とぶつかる、角に軽くぶつける程度のダメージから十分にギターを守ってくれるので、近くへの移動には最適だと思います。

何よりギターを運ぶ時に軽くて両手が使えるというのは、本当に大きなメリットですよ。


3-3 長距離の移動もよくする場合

特に、自家用車ではなくてバスやトラック、飛行機などにギターを積み込む場合。

これはもうハードケースをおすすめしておきます。

高速バスや機材車の場合セミハードケースでもそうそう困りませんが、ギターにとって過酷な長旅にはやはりハードケースの方が安心でしょう。

ただしハードケースだけしか持たない場合は、近場の移動のためにギター用の台車(カート)を1つ持っておくのがおすすめです。


4.ギターを運ぶのに便利な道具

さて、最後にギターの持ち運びにあると便利な補助道具を3つ紹介しておきます。

どれもギターケースの欠点を補ってくれるものばかりなので、「こんなものもあるんだー」くらいに知っておくと、いつか役にたつかもしれません。


4-1 ギター用の台車(マグナカート)

ギターケース、特に背負うことのできないハードケースを徒歩で運ぶ場合、あると非常に便利なのがこの「アルミ台車・カート」です。

楽器用の「マグナカート」という商品名で呼ばれることも多いですが、いわゆる荷物用のアルミ台車で、ギターケースを括り付けてキャリーケースのように引きずって運ぶことが出来る優れもの。

長距離でも非常に楽に運べる上、雨の時にもギターを守りやすくなります。

また、エフェクターケースを一緒に括り付けて運ぶことも出来るので、エレキギターを弾く人にとっては必需品と言ってもいいくらいです。

セミハードケース、ギグバッグはもちろん、キーボード、ベースなど、他の楽器の運搬でも活躍します。

本当に便利でおすすめなので、ギターの持ち運びに困ったら楽器屋さんで「マグナカート」を探してみてください。

※ホームセンターでも「アルミ台車」などの名前で売られています。



4-2 ハードケースを背負う補助具

手で持つ専用のハードケースでも、補助道具を使えば背負うことが可能です。

仕組みはいたってシンプルで、リュックの背負う部分をギターケースに固定するという「背負子(しょいこ)」のようなイメージ。

ハードケースはそもそも背負うために作られていないので多少背中が痛くなるかもしれませんが、これでほとんどのハードケースを背負うことができます。

ただ田村自身はこの道具を使ったことがなく、いつもマグナカートですませてしまっています。
人によってはこちらの方が便利な場合も多いと思うので、良かったら検討してみて下さいね。



4-3 ギターケース用レインコート

読んで字のごとく、実は雨の日にギターケースをすっぽりと覆う専用のレインコートなんていうものもあります。

ギターケースはどうしても傘からはみ出てしまいがちなので、これも1つあるととても便利なもの。
詳しくはこの記事の「雨が降ったら?」という見出しの中で紹介した別記事をご覧ください。



まとめ

たくさん書いてきましたが、自分に合ったギターの持ち運び方は見つかりましたか?
また、飛行機やバス、自転車などに乗るための悩みは解決できたでしょうか?

結局ギターケース選びで必要なのは「必要な機能を割り切って決める」ことだと思います。

自分の生活スタイルの中で、

・ケースはどの程度頑丈だったらいいだろうか
・どれくらいの重さなら楽に運べるだろうか

といった部分とよく相談して決めるようにして下さい。

またこれも本文中に少し書きましたが、ギターケース選びで最重要とも言えるのが「雨の日の対策」です。

ギターケースの強度が求められるような場面は実はそんなに多くないですが、雨の日の練習(ライブ)というのはよく有るものです。

今は防水を謳うギターケースも多いので、そちらを検討してみてもいいかもしれません。

皆さんにとって本当に使い勝手の良いギターケースが見つかると良いですね。


スポンサーリンク
広告と関連記事(by google)