2017年2月6日

マーチンライフスパン(Martin Lifespan)の特徴と耐久性

マーチン弦といえば、非常に豊かなコイル感と澄んだサウンドが美しいアコギの弦ですよね。
田村も、アコギのライブの時にはいつもお世話になっています。

そんなマーチン弦のシリーズの中でも、「良い音を、出来るだけ長く」というコンセプトで開発された長寿命弦「Martin Lifespan SP」をご存知でしょうか。

その最たる特徴は、1弦2弦と巻き弦の芯線に金色の金属メッキが施されているということ。

今回はそんなマーチンライフスパンの特徴と、音や錆びの耐久性などについて、詳しく見ていきましょう。


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1.マーチンライフスパンとは

Martin LifeSpan(マーチンライフスパン)とはマーチンの販売する長寿命弦のシリーズのこと。

1弦2弦が金色をしているとてもきれいな弦なので、一目で判断することができます。
ライフスパンは実際にマーチン製のアコギに工場出荷時の標準弦として採用されていて、楽器屋さんでマーチンギターをよく見ると、1弦2弦は少しくすんだ黄金色をしていると思います。

さて、このマーチンライフスパンは数ある「長寿命弦」の中でも、かなり面白い「変わり者」だと言えるでしょう。

というのも、一般的にエリクサーなどのコーティング弦は「高分子で弦を包む・保護する」コーティングをしたものが大半です。
それに対して、ライフスパンは「金属メッキ+浸透樹脂」というユニークな手法の錆び対策をとっています。

これによって普通のコーティング弦とライフスパンの間にはどんな違いが生まれてくるんでしょうか。
早速その特徴を見ていきましょう。


2.コーティング弦とライフスパンの違い

多くの人がイメージする「弦自体を膜で覆うコーティング」は、エリクサーが技術特許を取っていて、他のメーカーが真似できないというのは有名な話ですよね。

では、今回マーチンが使っている「メッキ+樹脂の浸透」というのは、コーティングと比べてどんなメリットが有るんでしょうか。

簡単に説明すると、ライフスパンは通常のコーティング弦と比べて

・音が明るくブライト
・フィンガーノイズが入る

という利点があります。
※フィンガーノイズは弦移動の時に出る「キュッ」という音のこと

「フィンガーノイズは鳴って欲しくない!」という方もいるかもしれませんが、フィンガーノイズはアコギ演奏の醍醐味的な魅力を持つ音でもあるので、いざコーティング弦に張り替えて無くなってみるとそれはそれで寂しいものです。

逆にデメリットとしては、巻弦には樹脂が浸透させてあるだけでコーティングに覆われているわけではないので、汚れが詰まったりすることによる弦の劣化は防ぎきれないという点が挙げられます。


3.ライフスパンはどんな音?

先ほども書いたように、ライフスパン(特にフォスファーブロンズ)は長寿命弦・コーティング弦とは思えないほど明るくブライトな音がします。

むしろ張り替えたての場合、通常のマーチン弦より音が明るく、正直少し耳障りなレベルでした。
※これは田村がマーチンギターに比べると低音が少なく高音が良く出るアコギ(Taylor)を使っているせいもあると思います。

とは言っても、この音色の明るさは数日経つと少し落ち着いて、ちょうど弾きやすい音になりますのでご安心を。

ライフスパンの音の魅力は何と言っても「本物の弦」っぽさです。
一般的なコーティング弦ではどうしても失われてしまう音の金属感や、きらびやかで高い倍音は、マーチンライフスパンの非常に大きな魅力だと言えるでしょう。

ちなみにライフスパンの倍音については、「結構長持ち」します。
(少し曖昧な書き方をしているのは、田村が練習時に使用しているエリクサーと比べて倍音のキープ力がやや劣ってしまうからです。)

もちろん、通常の弦と比べれば自信を持って長持ちだと言えますよ。
これはエリクサーに比べて「寿命」より「音質」を重視した結果なのでしょう。

マーチンライフスパンのコンセプトである「良い音を、出来るだけ長く」を、まさに体現した形ですね。


4.ライフスパンの錆び耐性

まずはっきり言っておきますが、長持ちとは言ってもライフスパンは「錆びます。」

昔、弦の錆び対策に悩んでいた田村はネットで「マーチンのライフスパンは金メッキされているから錆びない」という紹介を見て心惹かれ、ライフスパンを買いました。

しかし、実際に金色をしているのは錆びることのない「金」ではなくて、錆びにくい真鍮のような銅系の金属なので、少しずつ錆びるんです。

とは言え、通常弦よりは錆び始めも錆びの進行も遅く、その当時は大変重宝しました。

参考までに書いておくと、ライフスパンは夏場、田村が毎日弾いた場合での使用限界が「1ヶ月半くらい」です。
弦交換後、2〜3週間で錆び始めて、およそ1ヶ月半で「これ以上はフレットに良くないな」というレベルに錆びました。

しかし、田村はもともと結構弦が錆びやすい人間(マーチン通常弦を1ヶ月弱で交換)なので、この成果は充分健闘だと言えるでしょう。
一般の長寿命弦より安いことも考えれば、満足な結果です。

先ほどの音に関しても、この「錆び」さえなければ絶対にもっと長持ちします。
なのでライフスパンは「毎日は弾かないし弦もそんなに錆びないけど、とにかく倍音を長持ちさせたい」という方に理想の弦と言えそうです。

「いい音を、出来るだけ長く」というのは、ギターを弾く人なら誰もが求めるものですよね。
長寿命弦を使いたいけど音質もとことん追求したいという方には、エリクサーと並んでぜひ一度試してほしい弦です。



※とにかく錆びにくさを第一に長寿命弦の導入を考えている方には、田村からはエリクサー弦をお勧めしておきます。


エリクサーについての詳細は「エリクサー(Elixir)弦の特徴とポリ・ナノ・オプティウェブの違い」という記事へどうぞ。


まとめ

錆び対策がしたい、弦交換がめんどくさい、節約したい、倍音を長持ちさせたい。
長寿命弦を探すのには人によって様々な理由がありますが、マーチンライフスパンは倍音・音質特化型の長寿命だと言えます。

記事内でも書いた通りで、音以外の耐久パラメーターも通常弦より優れた弦ですが、値段に対して1番お得な長寿命弦かと言われると非常に微妙なところです。

最終的に田村は、マーチンならば通常のマーキス(Marquis)などのシリーズ、長寿命弦としてはエリクサーの弦を採用しました。

しかし実際の弦の音と耐久性については、使っているギターのメーカーや体質、好みによってもかなり違ってくるので、田村の話は半分くらいに聞いておいた方が良いです。

長い目で見ると、気になった弦は1度自分の手で弾いてみることをおすすめします。
もしかすると、ネットでボコボコに叩かれている弦が皆さんとってのベストパートナーになることだってあるかもしれません。

田村はギター弦に関して「食わず嫌い」をたくさんしたせいで、エレキもアコギも本当に自分が使いたい弦と出会うのが遅れてしまいました。
なので皆さんも、一年か二年くらいかけて自分に合った弦を見つけるくらいのつもりで、気長に色んな弦に触って見てくださいね。


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