「うるさい」と言うのは、アコギを練習中の身としてはなんとも悲しい言葉ですよね。
しかし、例えどんなに上手なギターだとしても、聞きたくない時に、それも壁越しに聞こえてくるアコギの音というのは騒音以外の何者でもありません。
アコギを弾く田村自身、自室に他人のアコギ演奏がひっきりなしに聞こえてくれば、やはり良い気はしないです。
それでもせっかく買ったアコースティックギター、こんなに楽しい楽器を諦めてしまうにはまだ早いですよ。
ギターを物置の奥にしまってしまう前に、マンションやアパート、賃貸でも出来るアコギ生活のスタイルを一緒に考えていきましょう。
1.マンション・アパートでの「アコギうるさい」を防ぐために
多くの賃貸やアパート、マンションでは壁のすぐ向こうでお隣さんが生活しています。
また一軒家でも、廊下を挟めばご家族の方が生活されていますよね。
そんな中で、ご近所さんや家族の方に迷惑をかけないようにアコギを思い切り弾くためには何をすれば良いでしょうか?
このための対策は大きく分けると、
・アコギ自体の音を小さくする(消音)
・部屋の中から音を逃さない(防音)
・迷惑にならない外の練習場所を探す、借りる
・家族の方、近所の方と相談する
の4つです。
これって誰もが考え付きますよね。
しかし、問題はこの先の話で、実際にどうやってこれらを実行していくかです。
悲しくも楽器やアコギには「騒音」「近所迷惑」という言葉が付き物ですが、楽器は決して一軒家でしか出来ないものではありません。
今回は「消音・防音・練習場所」の3つに的を絞ったアコギの騒音対策と、家族やご近所の方々に配慮して練習する方法などをご紹介します。
2.【消音】アコギの音を小さくする
これはアコギから出る音を小さくすることで、音が響くのを防ごうというものですね。
消音のためのアプローチとしては、
・音の帯域変更
・音の出口を塞ぐ
・弦のミュート
・ボディの振動抑制
などがあります。
消音でのアコギ練習についてはどれも一長一短なんですが、音の大きさに関しては確かな消音効果があると言えるでしょう。
特にマンションやアパートにお住いの方の場合はこの「消音」というのが中々バカにならないものです。
実際の消音練習での音のイメージやデメリットなどの詳細は「アコギの消音で、練習の音を小さくする方法」という記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
またこれはおまけですが、究極の消音(?)として、実はギターを使わずに、音を出さずにできるおすすめの練習があるので、良ければ「ギターが弾けない時にこそやって欲しい音を出さない基礎練習」という記事も合わせてどうぞ。
どこでもできる練習ばかりなので、暇な時にぜひトライしてみてくださいね。
3.【場所】アコギの練習場所を探す
「消音とか、難しいことは抜きにして思いっきりアコギが弾きたい!」
という方向けの対策がこちら。
家で弾けないなら、代わりに外で弾けばいいじゃないかという発想ですね。
実は、アコギは家の中以外にもたくさんの場所で練習することができるんですよ。
例えば、有名な楽器の練習場所だけでも
・カラオケ
・公園
・河川敷
などがありますし、他にも公共施設や音楽スタジオなど屋内でも屋外でも様々な場所でアコギの練習が出来ます。
ただし、これらの場所で練習する時にはいくつか注意してほしいこともあるんです。
実際にどんな場所でアコギの練習が出来て、何に注意すべきなのかについての詳細は「アコギの練習場所と環境。その利用方法や注意点について。」という記事にまとめていますので、外で練習される方は必ずお読み下さい。
4.【防音】アコギの音を部屋から逃さない
先ほどの消音や外での練習と比べるとややハードルが高いですが、これはマンションやアパートの部屋に防音対策をして近所への騒音を防ごうというものです。
とは言っても、一般的には大金を払って一部屋丸ごと大掛かりな防音工事をするのは難しいですよね。
特に賃貸の場合はできる防音対策も制限されてしまうので、少し工夫が必要です。
おそらく現実的に自分でできる防音は、
・ドア、窓などの部分的な防音
・家具を使った簡易防音
・市販防音室の導入
・(小型防音室の自作)
ぐらいでしょう。
防音について興味がある、学んでみたいという方は「アコギや楽器を家で練習するための防音対策」という記事をご覧ください。
5.アコギ練習のマナー |アコギを弾ける時間帯は?
ここからは騒音対策ではなくて、ご近所さんへ配慮したアコギの練習方法などについてみていきましょう。
もしかすると同じ音量の音漏れでも、近所の方が「うるさい、迷惑だ」と感じずに「まあいいか」と許してくれるかもしれませんよ。
5-1 アコギを弾いて良い時間帯は何時まで?
まず、一般的にアコギを弾いていても許してもらえそうな時間帯は何時から何時くらいまでなんでしょうか。
例えば深夜や早朝に掃除機の音が聞こえてきたら「昼間やってくれ!」という気持ちになりますが、日中であれば「ああ、掃除してるんだな」ですみますよね。
これは人によって違うと思うのであまり一概には言えませんが、
「朝の9時から夜の10時まで」
くらいが一般的に音を出しても許される時間だと思います。
ただし、朝の9時過ぎや夜の10時前にアコギを弾くなら音量は控えめにしておいたほうが良いでしょう。
またマンション・アパートでお隣に赤ちゃんや小さなお子さんがいる場合は、夜はもっと早く、7時か8時にはアコギ演奏を切り上げましょう。
大きな音での練習はやはり日が高いうちにしておくのが無難です。
5-2 お隣さんや家族とルールを相談する
そうは言っても平日の夕方にアコギを練習するのは仕事や学校の都合でなかなか難しいですよね。
深夜となると流石に厳しいと思いますが、「◯時〜◯時くらいまでアコギの練習をしても良いですか?」とご近所さんや家族の方に相談してみるのも1つの手です。
マンションやアパートでは近所同士の付き合いが薄れているとは言いますが、例え同じ音の聞こえ方だとしても、「あ、学校終わりで今少しアコギを弾きたいんだな」ということを知っていると知らないとでは大違いのはず。
もちろん、許可が得られたからといってギリギリまで爆音でアコギをかき鳴らすようなことは避けましょう。
まとめ
さて、ご近所さんへの迷惑を極力無くしつつ練習する方法、良いものが見つかりましたでしょうか?
今回の記事を要約すると、周囲を気にせずアコギを練習するには、
・アコギに消音対策をする
・部屋に防音の工夫をする
・練習場所を探す
・周囲の許可を得る
のいずれかが必要になるということでした。
マンション住まいでアコギをよく弾く田村自身、騒音と近所迷惑への対策には非常に苦労して現在に至ります。
なのでそこで得たノウハウを、少しでも多くのアコギ弾きの方にお伝えできれば幸いです。
大変ですがなんとかして気兼ねなく練習できる環境を作りつつ、アコギをもっと楽しんでいきましょう。